一般にモノを購入する場合には、そのモノの内容や性能を記述した書面が付いています。この内容や性能を著した文章が仕様書です。したがって、仕様書が正確に作成できる能力、または、書かれた仕様書を正確に解釈できる能力を持つことは、エンジニアや機械設計者として一人前といえます。
事例
■自動車の場合
外形、重量、駆動系統の構造と性能、燃費性能、内装、色、付属品、オプション等
■パソコンの場合
外形、重量、OS、処理速度、メモリー容量、表示方法、インターフェース、消費電力等
上の事例から、
(1)「仕様書」の言葉の解説
- 日常会話で、「しようがない。」と表現する場面があります。状況を良くする方法がない、打つ手がない、どうしようもないような時の話し言葉です。
- 「しようがない」=「仕様がない」と書きます。
- この場合の「仕様」の意味には次の2つがありますが、後者が「仕様書」の意味に当たります。
(1)物事のやり方、手段
(2)作る物の寸法・形状・構造などの規定 - JISの定義
仕様とは、材料、製品、工具、設備について、要求する特定の形状、構造、寸法、成分、能力、精度、性能、製造方法および試験方法などの規定のこと。
仕様書とは、仕様を文書化したもの。 - 仕様書の英訳=Specification(略してSPEC.:スペックと呼ぶ)の意味は、仕様書、設計明細書です。
以上を総合して
■仕様書とは
契約当事者間で結ばれた契約条件を具現化し、履行するための技術的要求事項およびその手段・方法を文書化したもの