仕事の環境がボーダーレスに向かっている現状では、自動機の購入側、販売側の双方ともに色々なトラブルを引き起こす場面が増えつつあります。次のような背景が影響しています。

仕様書に係るトラブル増大の要因

 仕様書に係るトラブル増大の要因は次のように大分類できますが、中でも『イ)の要因(情報共有化の不備)』が意外に多いことに注意を要します。

ア)業界体質や企業責任に起因 イ)見積仕様書作成プロセスでの意思疎通の不備 ウ)仕様書作成担当者(生産技術者、営業担当者)の力量不足 エ)購入者側の力量不足

業界体質や企業責任に起因するトラブル事例

トラブルの事例 仕様書に係るトラブルの原因と対策例
(1) 購入仕様書の性能が実現できず納期遅延や労務費増大による赤字
(2) 設計図のミスや使用部品選定ミスなど
【原因】
フラット組織やアウトソーシング活用などの組織体制の変化により、習塾した業務判断が出来なくなっている。

【対策例】
仕事のチェック機能の仕組みを再構成
(1) 製作部品や購入品が見積予算より、高額になり利益が得られず
(2) 相手の既存製造設備との連携がうまくいかず使用勝手が悪い
【原因】
多品種少量や短命商品の傾向により仕様検討時間が削られ、不十分な検討状況で作成される。

【対策例】
類似案件と新規案件を区分し、類似案件の効率化(ファミリートリートメント手法など)と新規案件の重点課題集中化等を念頭に、所属のエンジニアの業務配分を工夫する
(1) 度重なる仕様変更への対応不備
(2) 発注取りやめ(ペナルティー料も徴収できず)
【原因】
「先に買値ありき」で受注した後に仕様変更が出される商業ルールの崩壊による。

【対策例】
*初期段階で相手の見極めを行い、リスクを避ける
*契約違反に対する保障等の文書取り交わし

 「商業ルールの崩壊」の例は、上記以外に次のような厳しい状況に合う場面があります。

a) ボーダーレス競争による他国籍企業との商習慣の違いや言葉の違いによる契約不備 314.gif
b) 短命商品によくある見込み(予測)による仮発注指示の撤回
c) 競争過多による値崩れ等から、利益無視での受注競争

 その結果、次のように作成した見積仕様書が悪用される場合もあるようです。

* 自社が出した見積仕様書が、廻り回って他社の購入仕様書に改訂されて提示された。
* 自社が出した見積金額よりも低額であることの条件付きで競合企業に購入仕様書が配布された。