しゅう動案内の基本構造は、移動の軌跡を拘束する案内(軸、レールとも言います)と可動体(軸受けとも言います)で構成され、次の性能が要求されます。
- 可動体重量をささえる。
- 可動力が小さく安定している。
- 高速運動や急停止運動の条件下でも狙った案内精度を長期間安定して保証する。
1、2は静的性能(運動を伴なわない性能)、3は動的性能(運動を伴なう性能)で、それぞれ下記項目に関する基本知識が構造設計としゅう動案内の選定時に必要です。
ここでは代表的な直線しゅう動案内、回転案内、曲線案内について解説します。
(1)直線しゅう動案内
空気圧シリンダなどの駆動ユニットの動きを小さな摩擦抵抗で高精度に直線運動させる機構が直線しゅう動案内です。直線しゅう動案内には下記の3種が代表的タイプです(【図】参照)。
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(2)回転案内
回転軸を支える回転案内(ボールベアリング)にも、上記と同様の考えが盛り込まれています。しかし、直進運動には慣性力が働きますが、回転運動にはこの慣性力が働かないことから、特に高速回転の案内特性が要求されるために、ボールベアリング技術が高度化されています。
(3)曲線案内
曲線(円弧カーブなど)運動のしゅう動案内は、リニアモーションガイドの案内を曲線状に成形させ、駆動モーターに超音波モーターを採用したものなどがあります。