加工設備や輸送機などの構造材料も軽量化することで同じエネルギーで加速度を大きくできるため、高速化が可能となります。

(1)構造材料の軽量化

・工作機械の場合、本体構造部のコラムなどは鋳鉄鋳物が採用されますが、可動部の構造材料は、材料置換による軽量化が進んでいます。

・工作機械の構造材料は、10年以上の長期間にわたり初期精度が狂わないという形状の安定性が求められます。したがって、素材自体の均質安定性と内部の残留応力がないなど、下記の性質が必要です。

 

構造材料に求められる特徴
(1)経年変形がないこと
(2)熱変形が少ないこと
(3)振動減衰性に優れること

(2)鉄以外の構造材料

・現在、構造材料として採用されている主な材料は以下が挙げられます。

 

構造材料 比重 比剛性
(×106m)
線膨張係数
(×10-6/K)
対数減衰率(×10-3)
鋳鉄 7.9 1.4 12 (×) 1~3
グラナイト 2.9 1.5 8.3 6
レジンコンクリート 5.2 1.3 (×) 12 20 (◎)
セラミックス 3.9 7 (◎) 7 0.6 (×)
インバー 8.9 1.7 0.6 (◎) -

・それぞれの材料に特徴があります。

・比重はグラナイトが最小ですがヤング率が小さく変形しやすい。変形させない構造部材に採用されます。

・軽くて強い素材はセラミックスですが、加工が非常に難しく、また大きなものができません。タイル状で使用した例がスペースシャトルの外装板です(【図1】参照)。

・レジンコンクリートは振動減衰性に優れますが、構造強度は強くありません。欧州の工作機械の本体に古くから採用されています。

【図1】スペースシャトル