鉄系材料をアルミ系材料に置き換えることが進んでいます。鉄の比重(7.9)の35%がアルミの比重のため65%の軽量化が可能となります。
=アルミ合金材による軽量化=
・鉄に比べて軽量ですが、ヤング率は鉄の約1/3程度と変形しやすいため精度と強度を要する構造材には適していません。
・アルミ合金は、押出加工で複雑な断面形状を連続的に生産することができるため、カバー用やサッシ用のアルミフレームなどに採用されます。この場合、断面二次係数を大きくするフレーム断面形状にして軽量で強い構造材にします(【図1】参照)。
・試作用や研究用などの少量生産用治具や試作ライン用作業テーブルフレームなどにアルミフレームが構造フレームとして採用されます(【図2】参照)。
・大型の構造材にするには、アルミ合金の溶接接合が必要です。溶接加工の先端技術として摩擦撹拌接合法(英国特許)があり、この工法を採用して、新幹線の車両や高速船本体などが製作されます(【図3】参照)。
・自動機などの生産設備では、軽量・高精度なテーブルの精密定盤プレートなどにアルミ材を採用します。この場合、表面の耐磨耗性を向上させるため硬質アルマイト処理を行い、表面硬度を高くして使用しています。