射出成形金型で多用されるサイドゲートの寸法の決定の方法を紹介します。サイドゲートは、最もシンプルなゲートデザインで、成形品とゲートは接合していますので、二次加工でゲートは切断されます。サイドゲートは溶融樹脂を安定してキャビティ内に流入させることができ、また保圧も十分にかけられるので成形品のひけを防止することが可能です。
サイドゲート寸法の決定では次の2ステップで検討します。
【第1ステップ】ゲート深さの決定
まず、成形品の肉厚t(mm)を確認します。
次に、成形材料による係数nを表1から求めます
【表1】
樹脂 | 係数n |
ポリエチレン | 0.6 |
ポリスチレン | 0.6 |
ポリプロピレン | 0.7 |
ポリアセタール | 0.7 |
ポリカーボネート | 0.7 |
PMMA | 0.8 |
ポリアミド | 0.8 |
PVC | 0.9 |
そして、サイドゲート深さh(mm)を次式で求めます。
h=n・t
【第2ステップ】ゲート幅の決定
ゲート幅は、まず、成形品の面積A(mm2)を求めます。
次に、成形材料による係数nを表1から求めます。
そして、ゲート幅W(mm)を次式で求めます。
w=n・√A/30