問題
以下の設例におけるマニホールドに作用する熱応力σを求めよ。
ただし、以下の前提条件に基づくものとする。
マニホールドの全長 L = 150mm
12月の日本の成形工場の室温 = 18℃
使用樹脂 = ABS樹脂
マニホールド鋼材 = S55C
解答例
まず、温度上昇による寸法変化量⊿lを以下の計算で求めます。
- ⊿l
- = α・⊿t ・L
α(アルファ):マニホールド鋼材の線膨張係数(mm/℃)
S55C場合、α = 12×10-6 (mm/℃)と仮定します。
⊿t : 室温からマニホールド設定温度までの温度変化(℃)
- ∴⊿l
- =α・⊿t ・L
- =12×10-6×(230-18)×150
- =0.3816(mm)
したがって、熱応力σは、
- σ
- =ε・E
- =⊿l・E/L
ε(イプシロン):ひずみ(%)
E : マニホールド鋼材の縦弾性係数(ヤング率)(MPa,またはkgf/mm2)
S55Cの場合、E = 21,000(kgf/mm2 )
⊿l(デルタ) : 熱膨張長さ(mm)
L : マニホールド全長(mm)
- ∴σ
- =ε・E
- =⊿l・E/L
- =0.3816×21,000/150
- =53.424(kgf/mm2 )
- =5342.4(kgf/cm2 )