自動機などの精密組立の場合の組立基準面の設計と加工
- 自動機などの組立機構には、大きな力(圧縮・引張力、慣性力など)が長期間にわたり繰り返し加えられることが多いため、平面精度の出た2部品をボルト締結するのが一般的な組立法です。
- 広い面積を合わせて組み立てることは単位面積当たりの荷重を小さくできますが、組立の段階で2面の間にわずかな異物等をはさませないことが難しいため、必要以上に広い合わせ面は避けます。
- 力のかかる方向(または運動方向=慣性力が作用する方向など)に沿って合わせ面に逃げを形成して、位置決め平面を設計します(例:【写真1】リニアガイドのスライダ上面の逃げ)。
- 加工は、逃げ部はフライス加工程度の精度で十分ですが、大きな残留応力が残る粗い加工は好ましくありません。基準面部は精密平面研削盤で細かな粗さ(Ra0.05など)に仕上げ、エッジ部のバリを無くすための面取りが必要です。