リニアガイドの構造と特長
- ミニチュアタイプは軌道面と4点で接触する鋼球を2条列に配置した構造です。
- 中・重荷重タイプは軌道面と2点接触する鋼球を4条列に配置した構造です。
- ミスミのリニアガイドはブロックをレールから外しても、保持器が装着されていますのでボールは脱落しません。ただし、急激な速度でレールからブロックを外したり、レールを斜めに挿入するとボールが脱落する場合があります。(図1参照)
図1.リニアガイドの構造と特長
リニアガイドの精度と予圧
精度
図2.リニアガイド寸法図
【高さHのペア相互差】:1本のレールに組み合わされる複数ブロックの、高さ(H)寸法の最小値と最大値の差。
【幅W2のペア相互差】:1本のレールに組み合わされる複数ブロックと、レール間の幅(W2)寸法の最小値と最大値の差。
表1.寸法精度
【走り平行度】:レールを基準ベースにボルトで締め付けた状態で測定します。
ブロックをレール全長にわたり走行させたときの、レール底面Aに対するブロック上面Cの変動、レール基準面Bに対するブロック基準面Dの変動を測定します。
図3.走り平行度測定図
表2.走り平行度
予圧
- ミスミのリニアガイドは挿入するボールのサイズを微小に変えることによりすきまや予圧をコントロールしております。
- 予圧を与える(マイナスすきまにする)ことにより剛性が高まり、弾性変位が小さくなります。
- 一般的に予圧タイプを選定することが、寿命および精度に好影響をもたらします。
- ミスミのリニアガイドはブロックとレールのセット品としてラジアルすきま(予圧)と精度を保証しております。必ずブロックとレールをセットでご使用ください。
表3.ラジアルすきま(予圧)の選定
クロスローラテーブルの特長
構造と特長
表4.クロスローラテーブルの構造と特長
ストローク
ストロークは下図のように左右対称にストロークの1/2だけ移動します。
図4.ストローク
※ゲージずれ
以下の条件で使用した場合、テーブル停止時にゲージにかかる慣性力によりゲージずれが発生することがあります。
ゲージずれ防止策として、使用中に数回のフルストローク移動を行いゲージを中央に揃えることを推奨いたします。
- ハーフストロークでの使用
- 高速での使用
精度
クロスローラテーブル
クロスローラテーブルの精度は、テーブルを移動させたときのダイヤルゲージの振れで表します。(無負荷時)
図5.クロスローラテーブルの精度
ボールスライドガイド
ボールスライドガイドの精度は、クロスローラテーブルCRTシリーズと同様にテーブル移動時のダイヤルゲージの振れで表します。
図6.ボールスライドガイドの精度
クロスローラガイド
クロスローラガイドの精度は、基準面と軌道面の平行度で表します。
図7.クロスローラガイドの精度