- 目的別!計測機器の紹介 ①
- 目的別!計測機器の紹介 ②
- 制御システム例
3回連載の、「メカ設計者のためのメカトロニクス講座」では、
いまやメカ設計者にも必須な制御関連の知識を、「検知」、「計測」、そして「動かす」の3つに分類し、一つずつ説明していきます!
今月は、「計測」についてです。
計測機器とは?
計測機器と言うと何をイメージしますか?
定規や体重計や時計・・・
これらも計測器の一種で、身の回りにはさまざまな計測器が使われています。
計測機器は、機械・装置とあまり縁が無いイメージですが、最近は装置の多様化にしたがって、機械・装置に組込まれることも多くあります。
設計した機械・装置の精度(例えば位置決め)の測定に使用することはもちろん、装置に組込み、測定部として計測機器を使用することもあります。
例えば、液晶・半導体の生産プロセスで、液体や気体が使われますが、その流量や圧力の制御にも、計測機器は使用されています。
今回は、機械・装置に使われる代表的な計測機器を5種類紹介します。
目的別!計測機器の紹介
1. 長さを計測する
<使用機器>
レーザー測長器(変位計)
<レーザー測長器(変位計)とは?>
レーザー測長器は、投光側から発せられるレーザー光と、計測したい対象に当たって戻ってきた受光側のレーザー光の
受光位置の違いを計算して、長さを測定します。
装置の精度検査として使用したり、装置に組込んで基板の反りを測定する装置として使用することも可能です。
<特長>
測長器は分解能(※)が高く、精度が良いため、一般的にとても良く使われています。
※分解能とは?こちら
2. 重量・力を計測する
<使用機器>
ロードセル
<ロードセルとは?>
ロードセルは、力を検出するセンサです。
加えられた力を電気信号に変換することで、重量や力を計測することができます。
ひずみゲージの原理も同様です。
<特長>
a)重量の計測
重量を計測するロードセルには、トラックの積載重量のような、数トンの大きな重量を計測できるものから、
紛体などミリグラムの微量な重量を計測できるものまで、幅広い製品があります。
身近な例だと、電子天秤にもこのロードセルが使用されています。
b)力の計測
押す力・引く力の計測にもロードセルを使用することができ、荷重試験機などに使われています。
力を加えて変位した時のワークの力と変位量を測定する装置に使うことができます。
例えば、 ロードセルを1軸ステージ上に固定し、ワークに接触させ、徐々に押付力を変化させて、
ワークの変位量を測定するシステムがあります。