力の作用点から離れた位置に力を与えた場合、力を受ける物体は回転の力を受けます。この場合の力の作用について解説します。
(1)力のモーメント
- 力の作用点から離れた位置に力を与えた場合、力を受ける物体は回転の力を受けます。この力の効果を力のモーメントといいます。
- 力のモーメントは、力の作用点からの距離が大きいほどその効果も距離の大きさの比に比例して大きくなります。
- 回転の中心から力が作用する点までの距離(垂直距離)をモーメントの腕といいます。
- この例はシーソーを思い出せば理解しやすいでしょう(倍力構造-3(からくり治具の素)参照)。
- 上図の左のシーソー部分の場合、力Faとモーメントの腕の長さaの関係から力のモーメントMは次式で得られます。
|
- カムを用いたクランプ機構(下図:回転→直線変換機構5(からくり治具の素)参照)や倍力機構(スパナの締め付け)など多くの機構構造に応用されます。