放電加工は非常に高温の放電の熱(スパーク状態の熱)を用いて、導電性材料の除去加工を行う工法です。したがって、次のような特徴を持った加工法といえます。

放電加工の特徴

(1) 導電性材料であれば、どんなに硬い材料でも加工が可能
(2) 工具電極と被加工物の間には、ほとんど力の作用が生じない
(3) 加工形状の制約が他の加工法に較べて非常に少ない
(4) 電極を造れば、電極が消耗するまで繰返し同じ形状の加工が可能
(5) ワイヤー放電加工法(【図1】参照)を用いれば、細い線状の複雑形状の加工が可能

図1

細い金属線と被加工物の間で放電現象を生じさせ被加工物をくりぬいたり、部分切断する加工法。 金属線はモリブデン線、タングステン線(Φ0.03~0.1mm)や、黄銅線(Φ0.1~0.35mm)などがある。

 放電加工法の特徴から、次のような事例に応用されます。

(1)の特徴を利用して
  a)超硬材料や焼入れ鋼などの硬い材料に対して追加加工を必要とする場合
(2)を利用して
  b)薄い肉厚の形状や微細形状の加工を必要とする部品加工など
(4)を利用して
  c)多くの同じ形状の凹凸加工を要す場合(微小部品の洗浄用キャリアケースなどの)
(5)を利用して
  d)微小位置決め機構(ナノステージ等)や、手動調整用微調整バネ治具などの平行バネ加工など

図