溶接面
有害光線から眼を守る保護具です。
特長
- 軽量で難燃性材質を用いたタイプが多く、手持ち型やかぶり型があります。
用途
アーク(電気)溶接作業時に、眼、顔(皮膚)を有害光線から守ります。遮光プレートをセットして使用します。
JIS規格準拠の遮光プレート(50×105mm)サイズのプレート差込窓が設けられています。遮光プレートに溶接のスパッタや汚れ、傷が付着するのを防ぐためにカバープレートを遮光プレートの外側にセットして使用します。
遮光プレートの装着方法
① 遮光プレート1枚とカバープレート2枚を用意します。
② 遮光プレートの前後にカバープレートを当てて3枚セットにします。
③ 手持ち面の内側からプレートを装着します。
遮光プレート
特長
- アーク(電気)溶接作業時に有害光線から眼を守る遮光プレートです。溶接面の手持型やかぶり型の面に装着して使用します。
- ガラスタイプ(#8~#12)キズがつきにくく、コストが安くなります。
- プラスチックタイプ(#9~#11)割れにくく、軽量です。
- 溶接の種類に応じて、遮光度番号を選んでください。
- 遮光プレートのサイズはJIS規格標準の50×105mmです。
カバープレート
特長
- 遮光プレートの外側に装着し、遮光プレートに溶接のスパッタや汚れ、傷が付着するのを防ぎます。また、遮光プレートの内側にも装着でき、保管時に遮光プレートにホコリなどが付着するのを防ぎます。
- ガラスタイプ(透明)
キズがつきにくく、コストが安くなります。 - プラスチックタイプ(透明)
割れにくく、軽量です。
液晶溶接面
特長
- アーク(電気)溶接作業時に眼、顔(皮膚)を有害光線から守ります。
- 作業前は明るく、溶接時には瞬時に遮光度が変わります。
- アーク光発生前は視界が明るいので、液晶溶接面を装着したままで、溶接ポイントの確認ができます。
ここポイント! |
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・遮光スピード(秒)を確認してください。 |
ここポイント! 溶接面 |
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・必要な番号の遮光プレート(遮光度)を確認してください。 |
遮光メガネ
有害光線から眼を守る保護具です。
特長
- 遮光度番号が大きい程、遮光度が高くなります。視力矯正用眼鏡と併用する場合は、併用可能なモデルを選んでください。
規格:JIS規格(T8141) - アーク(電気)溶接は眼だけでなく顔の保護も必要なため、溶接面の使用が必要です。
用途
ガス溶接、ガス溶断作業時に発生する有害光線からの保護や高熱炉前作業における有害赤外線からの保護に。
有害光線による眼の障害について
有害光線とは、人体に暴露された場合、障害を起こす要因となる光線のことです。紫外線や赤外線が代表的なものとしてあげられます。
遮光保護具の使用標準表
遮光度番号 | アーク溶接・切断作業 ※4 | ガス溶接・切断作業 | 高熱作業 | その他の作業 | ||||||
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被覆 アーク 溶接 |
ガスシールドアーク 溶接 |
アーク エア ガウ ジング |
溶接およびろう付け ※1 | 酸素 切断 ※2 |
プラズマジェット 切断 ※4 |
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重金属の溶接およびろう付け | 放射 フラックス による溶接 ※3 (軽金属) |
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1.2 | 散乱光または 側射光を受ける作業 |
散乱光または 側射光を受ける作業 |
雪、道路、屋根または砂などからの反射光を受ける作業、赤外線燈または殺菌燈などを用いる作業 | |||||||
1.4 | ||||||||||
1.7 | ||||||||||
2 | ||||||||||
2.5 | 高炉、鋼片加熱炉造塊などの作業 | |||||||||
3 | 転炉または平炉などの作業 | |||||||||
4 | - | 70以下 | 70以下(4d) | - | アーク燈または水銀アーク燈などを用いる作業 | |||||
5 | 30A 以下 |
70〜200 | 70〜200(5d) | 900〜2000 | ||||||
6 | 200〜800 | 200〜800(6d) | 2000〜4000 | 電気炉の 作業 |
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7 | 30A〜75A | 800 以下 |
800以下(7d) | 4000〜8000 | ||||||
8 | ||||||||||
9 | 75A〜200A | 100A 以下 |
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10 | 125A〜225A | |||||||||
11 | 100A〜300A | 150A 以下 |
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12 | 200A〜400A | 225A〜350A | 150A〜250A | |||||||
13 | 300A〜500A | 200A〜400A | ||||||||
14 | 400A 以上 |
350A 以上 |
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15 | 500A 以上 |
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16 |
注:※1 1時間当りのアセチレン使用量(R)
※2 1時間当りの酸素の使用量(R)
※3 ガス溶接およびろう付けの際にフラックスを使用する場合、ナトリウム589nmの強い光が反射されます。
この波長を選択的に吸収するフィルター(dと名付ける)を組合わせて使用します。
例:4dとは遮光度番号4にdフィルターを重ねたもの。
※4 電流A
ここポイント! |
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・用途による遮光度番号を確認してください。(遮光度番号が大きい程、遮光度が高くなります。) ・用途に合わせてメガネフレームのタイプを選んでください。 ・レンズ交換タイプもあります。 |
ココミテvol.2より参考