曲げ製品のブランク展開後の作業はブランクレイアウトです。
その内容は、
- 展開されたブランクをどのように配置するか。
- ブランクとキャリアをどこでつなぐか。
- ブリッジの大きさはどの程度とするか。
- 破損しないパンチ、ダイの大きさの確保。
- マッチングはどうするか。
- マッチングはどうするか。
といった内容に焦点を当てます。
ここでは直列配列で両側にキャリアのある形とします(【図1】)。この形は順送り加工のレイアウトの基本的な形です。ブランクの保持が安定し、最初の材料幅がそのままなので材料幅のガイドがしやすく、安定しているからです。しかし、材料の無駄が多く材料歩留まりが悪いのが欠点です。
キャリア部分にパイロット穴を配置します。このように製品とならない部分に作るパイロット穴を間接パイロットと呼びます。
キャリアとブランクをつなぐ部分をブリッジと呼びます。この幅は大きく取る方が安定しますが、曲げ幅(A)との関係で決まります。
ブリッジは最終的には切り離されます。このレイアウトでは曲げのウエッブ部分の中央に取ってあります。切り離されたとき痕が残ります。バリもでやすくなります。その対策として、抜き形状を工夫します。【図2】、【図3】を参照してください。
ブリッジとブランク輪郭で囲まれた形状が、この順送り加工で作る輪郭形状です。ここでは一つのパンチで加工するようにしてありますが、分割していくつかのパンチとすることもあります。
順送り加工は自動加工を想定しています。加工途中で材料が曲がったり、座屈したりしないブランクレイアウトとなるように工夫します。