モールドベースは、プラスチック射出成形金型のキャビティ部分を格納する部品の総称で、金型を射出成形機へ直接取り付ける役割もします。
モールドベースは、プラスチック射出成形金型の外周部を構成する部品群で、主に下記の部品から構成されています。
(1) | 固定側取付板 |
(2) | 固定側型板 |
(3) | 可動側型板 |
(4) | スペーサーブロック |
(5) | エジェクタプレート(上) |
(6) | エジェクタプレート(下) |
(7) | 可動側取付板 |
(8) | ランナーストリッパープレート(3プレート構造の場合) |
モールドベースの構成部品は、従来では全てその都度設計製作されていましたが、最近では標準モールドベースも普及しており、世界的に利用されています。大型の金型や小型の金型では、現在でも設計製作を独自に行っている場合が多いようです。
モールドベースの規格は、日本ではメートルユニットで製作されていますが、米国ではインチユニットで製作されているものが多いです。ヨーロッパでは日本と同様に、メートルユニットでの製作が一般的です。
モールドベースの構造は、以下の2つの構造が中心となっています。
(1) | 2プレート構造 |
(2) | 3プレート構造 |
これらの構造の選択は、ゲートの方式によって決定されます。ピンポイントゲート構造を採用する場合には、必ず(2)の構造を採用します。
サイドゲートやトンネルゲートの場合には、通常は(1)を選択します。
モールドベース構成部品の材質は、機械構造用炭素鋼(S55C等)が一般的で、焼き入れもしない状態が大半です。
特殊な用途では、プリハードン鋼やステンレス鋼、アルミニウム合金を採用する場合があります。
モールドベースには、ガイドピンやガイドブシュ、リターンピンなどの付属部品を組み付けて使用します。