金型図面のチェックリストは、2層構造で作成するのが効果的です。
まず、設計者自身と第三者が、それぞれチェックするチェックリストを作成します。これは、重要項目で重大な思い違いがないことを、第三者のニュートラルな目線を用いて確認するために使用します。
次いで、設計者自身の詳細な思考経路を利用した「セルフチェックリスト」を作成します。
これは、詳細な設計事項について発生したヒューマンエラーを見出すために使用します。
以下に、設計者自身と第三者がそれぞれチェックする「チェックリスト」の事例を挙げてみます。
- (1)
- キャビティ−コアの表−裏は間違っていないか?
- (2)
- 取り個数は合っているか?
- (3)
- パーティング面は仕様を満足しているか?
- (4)
- ゲート位置は仕様を満足しているか?
- (5)
- 成形品コストが満足できる構造になっているか?
- (6)
- 生産性が満足できる生産能力を備えているか?
- (7)
- 使用する射出成形機に金型を取り付けることができるか?
- (8)
- 固定側からの離型は100%大丈夫か?
- (9)
- 可動側からの突き出しは100%大丈夫か?
- (10)
- スライドコアからの成形品の離型は100%大丈夫か?
- (11)
- ランナーレイアウトは適切か?
- (12)
- センターオフセットの方向を間違えていないか?
- (13)
- 想定している成形収縮率は適切か?
- (14)
- 入れ子分割は適切か?
- (15)
- 金型の分解頻度とメンテナンス構造は合致しているか?
- (16)
- 部品どうしが干渉してぶつかる部分はないか?
- (17)
- 特別仕様は満足しているか?
- (18)
- 金型の温度は適切か?
- (19)
- 納期が満足できる構造となっているか?
- (20)
- 成形不良が予測されており、その対策が講じられているか?