- ① 精密アクチュエータステージとは?
- ② 駆動方式と内部構成
- ③ 精密アクチュエータステージの用途例
① 精密アクチュエータステージとは?
FAと呼ばれる自動化生産ラインにおいて対象ワークは各装置内・各装置間で精密に位置決め・搬送されなければなりません。
そこで、各装置間のワーク受け渡しポイント(アライメント・エリア含む)や、
各装置内におけるワークに対して仕事をするポイント(ステーション)では、
精密“位置決め”ステージというモジュールが多用されています。
また、自動ハンドリングを目的として、各ポイント間(各ステーション間)のワーク移載には、
精密“搬送”ステージと呼ばれる単軸アクチュエータを複数組み合わせた直交ステージが一般的によく用いられています。
以前は、その精密アクチュエータステージ自体も用途毎・装置毎に設計されていましたが、
現在では、ミスミで取り扱っているようなさまざまなメーカー製品がラインナップされており、
その時々の求められる仕様に合う精密アクチュエータステージを選定・購入することが可能となっています。
また、精密アクチュエータステージのモジュール形態としては、“直交2軸:XY型”が一般的です。
ちなみに、用途に応じて、上下動作を追加した“直交3軸:XYZ型”や、XY平面上での回転動作を追加した“計3軸:XY-θ型”も存在します。
(計4軸となるXYZ-θ型というタイプも稀ですが使用される場合があります)
- Fig.1) XYステージ(2軸直交)
- ※補正・検査用途等
- Fig.2) XYZステージ(3軸直交)
- ※搬送・移載用途等
実際の自動化装置に搭載される、これら精密アクチュエータステージの駆動源には、
一般的には使用目的に応じてステッピングモーターあるいはサーボモーターが用いられます。
(※駆動源や駆動方式については、次項で詳しく説明します。)
モーター・ヘッド部の回転型エンコーダにより非常に微細な分解能が得られ(~20ビット)、
それによって精密な位置決め・搬送を可能としています。