自動機や工作機械などの機械系の安全については、JISハンドブック(72)で「機械安全」として規定があります。以降では、機械類の安全設計について解説します。
(1)機械の本質安全化
機械の本質安全化とは次の3項目を含む対処策といえる。
1)安全設計が機械設備に内蔵され、または組み込まれている。
2)機械装置の操作や取扱いを誤っても、事故や災害に繋がらないように、フールプルーフ機能を有している。
3)機械設備や部品が破損や故障しても安全側に作動するようフェールセーフ機能を有している。
(2)機械設計者の本質的安全設計方策
・事故などのリスクを減らす方策としては、a)機械設計者が行う安全設計方策、b)使用者が行う方策の2つがあります。
・a)の機械設計者の安全設計方策は次のような内容です。
1)本質的安全設計方策<下記>
2)安全防護および付加保護方策
3)使用上の情報
・b)の使用者の方策は、下記などがあります。
4)安全向上組織
5)保護具の使用
6)訓練
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・この本質安全設計方策は、リスク低減のあらゆる方策のなかでも第一番目のステップで検討・実施される項目で、最も重要な対策プロセスとされています。