ここでは、ケーブルの耐久試験機を事例に設計のイメージトレーニングを解説します。
・自動機設計者は発注元の要求を高いコストパフォーマンスで実現しなければなりません。
・仕様書のポイント:
展示用装置であることから次の要求を設計に盛り込む必要があります。
*静か、汚くならない、危険でないこと
*近寄って見ることができること
*設置面積が小さく、かつ、安定していること
*運搬移送時に破損等を生じないこと
*試験対象が簡単に交換できること
・製作した耐久試験機の写真です。屈曲試験回数をカウントする方式です。
・ラバーヒータと温度センサで加熱負荷を与えています。
・チェーンテンション調整やチェーンとケーブルの連結に位置調整機構を持たせています。
・移送時にコンパクトになるよう、モータユニットが簡単に解体できる設計
・安全対策は前面部をアクリルカバーで保護
・縦置き構造で設置面積を最小化
上の図面が写真の設計図です。 実物とは上下が反対になっています。正面図で、各部品の配置が解ります。また、側面図から駆動機構の仕組みが解ります。写真ではわかりませんが、ケーブルのテンション調整機構やチェーン駆動部のテンション調整など、細かな配慮が設計に盛り込まれています。このため、組立時の調整作業が簡単になります。