樹脂成形金型は、量産成形加工を重ねていく途上で、樹脂から発生するガス成分ややに、大気中の水分等が、金型部品の表面や入れ子分割のすき間に堆積して、成形不良を引き起こす原因となります。
したがって、金型は定期的に分解清掃クリーニングを行う必要があります。
金型の分解清掃クリーニングは、一般に下記の手順で行います。
金型の分解
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金型部品の洗浄、錆び落とし等
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金型の組み立て
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金型の作動確認
メンテナンスを行いやすくするためには、金型の設計の段階で工夫を盛り込んでおくことが賢明です。以下にそれらのアイデアを示します。
- (1)
- 基準面精度の向上
- (2)
- キャビティブロック周囲への逃げ設置
- (3)
- 掘り込みポケット底部への逃げ設定
- (4)
- キャビティ底面周囲へのC面取り
- (5)
- 分解組み立て用補助穴、補助溝の設定
- (6)
- 位置決め部品(キー、ノックピン等)の設定
- (7)
- 潤滑構造の付与
- (8)
- 部品番号付与ルールの工夫
- (9)
- 金型メンテナンス手順書の準備
- (10)
- ガス抜き構造の工夫