金属製の金型部品は、使用中にさまざまな原因によって腐食が発生する可能性を含んでいます。金属材料が腐食する原因としては、以下の要因が考えられます。
1. 純化学的腐食
酸やアルカリなどの化学物質との化学反応によって、非金属化合物に変化する場合。
2. 電気化学的腐食
電導性の環境において、金属電池が形成されて発生する腐食。
異なる金属どうしが接触することによって陽極と陰極が発生し、電池が形成されて腐食が進行する。
3. 腐食環境
塩、酸、アルカリ、高湿度。
4. 迷走電流
地下埋設物、大電流を使用する機器の近くでは、迷走電流が金属に流れ込んで腐食を触発する可能性がある。
5. 濃淡電池
環境に濃度差がある場合には、濃淡電池の作用によって腐食が進行する場合がある。
6. 通気差電池
大気中の酸素濃度の差によって電池が形成されて腐食が進行する場合がある。コアピンのすきまでは通気差電池が形成される場合が多いと考えられる。
7. 表面あらさ
表面のあらさによって、大気中の水分の凝集が促進されて、腐食されやすくなる場合がある。
8. 流体の流動
金属表面を溶けたプラスチックや水が流動すると、金属表面のイオン濃度が変化して、局部的に電池が形成されて、腐食が進行する場合がある。