ミスミ「糸引き防止キャップ」は、射出成形時のスプルー根元からの糸引きを防止するアイデア商品です。
コールドランナー金型の場合、スプルー先端部は射出成形機の射出ノズルと接触していて、ノズル先端の保温加熱によって樹脂は絶えず加温されています。樹脂の温度が高い状態ですと柔らかく、糸引きが発生しやすい状況下に置かれているということになります。糸引きは、成形品表面に異物不良を引き起こしたり、金型のパーティング面に挟んで金型を痛めたりする危険を呼び込みます。
糸引きを防止するためにはスプルー入り口部のノズルタッチ部を早く冷却固化させて固めてしまい、樹脂が糸を引きにくい状態にしてしまうことが必要です。
そこで、ミスミ「糸引き防止キャップ」は、ノズルタッチ部を十文字形のスリットを設け、タッチ部の体積を小さくして早く冷却固化できるように工夫をしています。この小さな工夫だけで想像以上の糸引きを防止することができます。
金型や射出成形機のノズルを大きく改造する必要がなく、アタッチメントとして使用することができますので、既存の金型や成形機にすぐに応用することができます。
新規で金型を設計製作する場合にはミスミ「糸引き防止加工付きスプルーブシュ」がありますが、既存設備をご利用になる場合には本商品がお役に立ちます。
糸引き防止の効果は、樹脂の種類、成形機のノズルタッチ部の状況等により左右されることがあります。
最小限の投資で最大の効果を得ることが可能な商品を糸引きにお困りの方はお試しください。