設備設計者は部品設計の時点で、その部品の加工法を想定し、部品形状を決める能力が求められます。加工法の理解が低いと、不必要に加工費が高額になったり、加工ができない部品形状を設計してしまう、などのトラブルが生じます。
以降では、機械加工法と加工技術の基本を解説してゆきます。
自動機や治具の製造原価は、後者の個別設計加工部品と個別制御プログラムの加工費(設計費+加工費)が大きな比率を占めます。さらに、個別要素の出来映えは組立の効率にも大きく影響を与えるため、最終的には完成品の原価に大きく影響を与えます。したがって、個別要素部分が設備設計者の腕の見せ所です。(また、多機種化対応などの生産性の要素も、この部分の設計に盛り込まれます)
個別設計加工部品は、自動機や治具の機能を実現させるための部品や、標準品では取り扱わない特注形状の部品のため、次のような技術課題を伴う場合が多いため、加工が難しい加工に成りがちです。
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ベテランの設備設計者は設計する部品の加工法を想定し、概略の加工単価を見積もって設計を進めます。