人作業で搬送がなされる場合は最適な作業設計を行うことが最も重要です。LCA(ローコストオートメーション)はその作業の補助を狙いとします。この最適な作業設計のルールとして「動作経済の原則;ギルブレス」があります。【表1】はその抜粋です。

【表1】動作経済の原則(抜粋)


I. 身体の使用
・ 両手の動作は体の中心からないし中心方向へ対称かつ同時に行うべきである。
・ できるだけ運動量を利用すべきであり、それが筋肉の力で制圧されねばならぬ場合には最小に減じるべきである。
・ 工具を握るには、手掌にできるだけ近い指の分節を用いよ。
II. 作業場所の配置と条件
・ すべての工具と材料には定位置をあてがい、最も良い順序になるように、また「探す」と「選ぶ」のサーブリグ<【表2】参照>をなくしたり少なくしたりすべきである。
・ 「延ばす」と「運ぶ」時間を減じるために重量利用容器と落下運送を用いるべきである。さらに完成部品を自動的に取除き得る所には放出器を備えるべきである。
III. 工具および設備の設計
・ すべてのレバー、ハンドル、ならびに他の制御装置は作業者が容易に近づけるようにするべきで、また可能な最良の機械的長所が得られ、最も強い筋肉群が利用できるように設置すべきである。

 人作業による搬送は特にセル生産方式で重要な作業設計課題です。この課題解決には、1.動作研究と2.時間研究の2つの手法が使われます。両者ともにVTRで作業を録画し作業設計の分析に利用します。

 人作業の動作はサーブリク(therblig:動作経済の原理を提唱したギルブレス(Gilbreth)の逆綴り)記号が標準的に採用されています。17の基本動作があります(【表2】)。LCA設計時にも対象とする作業のとらえ方の単位として利用できます。

【表2】サーブリック記号(抜粋)


名称 記号(文字|図) 例
空手移動
(transport empty)
記号(TE|図) ワークに手をのばす
つかむ
(grasp)
記号(G|図) ワークをつかむ
荷重移動
(transport loaded)
記号(TL|図) ワークを作業台に持ってくる
位置決め
(position)
記号(P|図) ワークを治具上に乗せる