メカニカル部品
- 型内組立用LCAを構成するユニット 直動ユニット(上下方向)の構造事例 型内組立とは、金型の設計思想で組立治具を製作し、組立工程で使う治具や簡易自動機に利用することで、高精度に部品加工と組み立てを同じラインや工程で処理する方式です。小ロット生産に適したセル生産ラインや試作ラインにも多く採用されます。 ここでは、型内組立用LCA(ローコストオートメーション)(治具や簡易自動機)を構成させるユニット事例について解説します。 型内組立用LCAを構成するユニット 型内組立用LCAは、次のユニットで構成されます。タグ:
- 化学エッチングを応用する加工技術は、化学加工(chemical machining)と総称されていますが、加工内容は、化学的溶解作用を材料の部分に集中、制限することによって、所要の形状及び寸法を得る加工方法であるといえます。 化学エッチングは、次の2つに大別できます。
- 生産ラインの中には、色々な加工技術が編成されています。この多種類の加工工程を自動化するには、個々の加工の特色を理解して対応する必要があります。ここではプレス加工を例に解説します。タグ:
- 一般に、金属エッチングというと、合金金属などの金相学的組織を見るために、樹脂等で固定し、研磨した金属面の化学的あるいは電気化学的腐食(エッチング)を連想しますが、これは、あくまでも観察や測定のためのエッチング処理であります。 また、表面処理における金属エッチングは、熱処理や機械加工によって生じたスケールや変質層を除去する各種酸類による酸洗いや、酸またはアルカリによる建築材料や銘板などの腐食処理(エッチング処理によるエンボス板)など、金属表面を滑らかで光沢面にする電解研磨や化学研磨などのエッチングが、昔から行われてきましたが、どちらかといえば、主たる表面処理の前処理的なエッチング処理であります。
- (1)スポット溶接自動化のポイント ・ スポット溶接の自動化には、a)品質の安定化と、b)高速処理能力、c)高度信頼性が求められます。タグ:
- 水素脆性を測定する方法として、次のような方法もあります。 (4)ローレンス ゲージ(Lawrence Hydrogen Detection Gage) ボーイング社の技師であったローレンス氏と高田氏の共同により開発された試験法で、めっき浴の管理、航空機ランデングギアーの洗浄剤、ペイント剥離剤などが、水素脆性に安全であるかどうかを試験するために開発されました。 測定の原理は、鉄の壁をもつ特殊な真空管をプローブとして使用し、水素原子が鉄の壁を通過して、真空管内に侵入する状態を検知する方法です。 鉄製のプローブを陰極として電気めっきを行い、その際に発生する水素原子が、めっき層および鉄の壁を通過して真空管内に侵入し、イオン化します。そこでイオン化した水素原子をイオン化ゲージIonization Gageでモニターし、レコーダーに記録するようになっています。 次にめっきの終ったプローブを乾燥した後、試験装置に付属している200℃のオーブン中に挿入してベーキング処理を行います。ベーキング処理により、めっき層および鉄の壁に吸蔵されていた水素原子が、急速に真空管内へ拡散移動します。
- 実装技術は、溶融金属部に狙った温度に安定させる熱エネルギーを供給することが生産技術のポイントです。しかし急激な温度上昇は、伝熱の不均一性による実装不良や実装部品に大きな残留応力が残り、耐久品質を劣化させるなどの問題につながります。一方で、生産タクトを短くさせる生産技術も必要となります。 ここでは、実装技術の代表的なタクト短縮法を解説します。タグ:
- 金属を酸洗いすると、酸によって金属が溶解して水素を発生します。また、電解脱脂や電解酸洗い、電気めっきでも水素が発生します。この発生した水素が素地金属、特に鉄鋼に吸収されて鋼を脆くします。この現象が水素脆性です。水素脆化した製品は、ある荷重が負荷された状態が維持されると、やがて破壊が起こります。表面処理された鉄鋼が、どの程度水素脆化したかを知る、測定法を調べてみましょう。 (1)デルタゲージ 高田研究所の高田幸路氏が主宰するデルタリサーチ社によって開発された方法で、水素脆性感受性の高い鋼鈑を試験片として、バイスによって定速度(たとえば10mm/分)で押し曲げていき、破壊させ、破断した距離を測定し、鋼の柔軟性の低下率を測定することによって、水素脆性の程度を評価する方法です。 これは、「低速押し曲げ破壊法」とも呼ばれています。デルタゲージの測定原理を【図1】に示します。
- はんだ付けとは、母材表面に溶けたはんだを接合させることです。しかし、構造強度を得るための接合ではなく、電気信号を低抵抗状態で高い信頼性を持つ状態で接合させる必要があることから、多くの学問分野の関連知識に基づく生産技術の高度化が求められてきます。 (1)はんだ付けに係る構成材料の3要素 はんだ付けには【図1】のように、3つの材料が関係して最適なはんだ付けが成されます。したがって、はんだ付け技術は、この3つの構成材料の特徴を最適なシステムとして成り立たせる必要があります。タグ:
- (8)ベーキング処理に関する規格 (1)ISOの規格 ISOでは、鉄鋼上の電気亜鉛めっきの水素脆性除去の方法を、次のように規定しています。 発注者より要求があった場合、水素脆性による破損の危険を低減させるために、ある種の鋼に対しては、下記のような熱処理を施さなくてはならない。 また、引張強さが1500N/mm2(ないし相当する硬さ1)以上の鋼に対しては、通常の方法によって亜鉛の電気めっきを施すべきではない。1000N/mm2以上の引張強さの鋼は、この危険を最低に制御するためには、熱処理を施すことが必要であることに留意すべきである。 注)硬さ1:HRC45、HV440、HB415
- 電子部品の高密度実装を実現させる重要な生産技術として、マイクロソルダ技術が挙げられます。ここでは、各種のはんだ付け技術の工法を紹介します。タグ:
- (6)鋼の硬度とベーキングの効果 ベーキング処理の効果は、素材である鋼の硬度によっても異なります。硬度が高いほどベーキングの効果が悪く、硬度が低い場合には、良い結果が得られる傾向があります。 これは、ベーキングにより鋼中の水素が放出したのではなく、硬度が低い場合には鉄鋼表面の水素がベーキング処理によって鋼の内部に拡散移動し、鋼表面の水素濃度が破壊限界以下になるためと考えられています。 光沢亜鉛めっきやカドミウムめっきでは、鋼の硬度がHRC40付近以下の水素脆性感受性の低い鋼の場合にはベーキング処理が有効といわれていますが、HRC46以上の鋼では、ベーキング処理の効果はないといわれています。 浸炭処理した材料では、表面層だけが硬いために、ベーキング処理の効果があります。これは、吸蔵した水素が熱拡散により材料内部に拡散移動して、破壊限界濃度以下になるためと考えられます。しかし、水素が材料中にあるわけですから、引張り応力が印加されると、その集中部に拡散移動することも考えられます。 (7)ベーキング処理のまとめ めっき製品に対するベーキング処理の効果をまとめると、次のとおりです。
- ここではゲートデザインの事例を用いて、ゲートデザインとワーク形状の関係を解説します。 (1)スペーサ方式・・・ワーク形状が上下形状で識別可能な場合に多く採用タグ:
- (2)めっき皮膜とベーキングの効果 ベーキングの効果は、めっき皮膜の水素透過性と密接な関係をもっています。めっき皮膜は、金属ですからいろいろな結晶構造をもっています。この結晶構造が、水素透過性と関係しています。 亜鉛やカドミウムの結晶構造は、最蜜六方構造であり、このため水素透過性が低く、ベーキング処理で脱水素処理が難しいとされています。従って、航空機部品などでは、ポーラス・カドミウムめっきなどにして、ポーラスな穴やクラックから水素を追い出しています。 また、クロムめっきでは、クロム皮膜特有のクラックから、水素が放散されるので、ベーキング処理が有効に行われるといわれています。 このように、ベーキング処理を有効にするためには、 ピンホールのあるめっきにする。 クラックや穴のあるめっきにする。 皮膜構造が粗雑であるめっきにする。 半光沢や無光沢めっきにする。 などが、実施されているようです。
- 部品整列技術は、「整列工法」の事例で紹介しました整列選別のためのゲートデザインが非常に重要なことが解ります。同時に、ゲートとつながったボウル外壁に設けられる整列部品の移動路(トラック)のデザインも重要です。タグ:
- 水素脆性の危険のある製品は、通常めっき後に、脱水素処理としてベーキング処理を行なっています。ベーキング処理は、一般に190〜220℃の炉中で加熱して、水素を追い出します。加熱する時間は、めっきの種類や前処理、皮膜厚さ、鋼種、素地の表面状態などにより異なります。 (1)めっき前処理とベーキングの効果 前処理で全く水素を吸蔵していない素地に亜鉛めっきを施した場合と、前処理で水素を吸蔵した素地の上に、水素脆化を起し易い亜鉛めっきを施した場合のベーキングによる脱水素の効果を、【図1】及び【図2】に示します。 【図1】は、酸洗のように、水素吸蔵を起す前処理をしなかった素地に亜鉛めっきを施すと、亜鉛の皮膜をとおして水素を吸蔵しますが、約1時間のベーキング処理で、全ての亜鉛浴種で効果があります。これは、亜鉛めっきでの水素の侵入は、めっき初期に行われ、一旦亜鉛で覆われると、亜鉛は水素透過率が低いため水素の侵入は阻止され、皮膜厚さが厚くなると、その効果は更に高まるからであると思われます。
- 「方向転換」では、直進ホッパ上での方向転換の事例を解説しました。今回は、振動ボールフィーダ採用時の異形部品の方向転換を、事例を用いて解説します。タグ: