熱力学
- 今回は、熱輻射の基礎を説明します。 光よりも少し波長の長い赤外線がもたらす熱量が輻射熱です。 物体の表面より輻射される全輻射熱は、その表面の絶対温度の4乗に比例することが発見されました。(発見者 :Ludwig Boltsmann,Josef Stefan) 輻射熱を100%放出または吸収する理想的な表面を完全黒体と呼び、完全黒体からの全輻射熱流qb/Sは、次式で現されます。
- 今回は、まず、熱伝導の基礎について説明します。 ◎厚さl(m、面積S(m2)の壁において、壁の両面の温度がt1(℃)、t2(℃)で時間的に変化しない場合を考えます。 ◎この壁面から放出される熱量 Q(kcal) は、面積S、温度差t1-t2 、時間τに比例します。 ◎したがって、Qは次式で表現できることになります。 Q=-λ・S・(t1-t2)・τ/l…(式1) λ:熱伝導率(kcal/
- プラスチック射出成形金型の設計では、成形材料から受ける熱量を金型側で受け取る熱の出入りがあります。これらは熱力学によって説明ができる物理現象です。所望の熱の状態に制御することで成形品の加工サイクルや成形品の品質を意図する内容に実現することができるようになります。 そこで、今回から熱力学の基礎について解説をしてみることにします。 熱力学とは、熱が高い温度の物体から低い温度の物体へ移動する