工場の省エネ
- (7)排気装置 表面処理工程には、ミスト(水素ガスなどが、酸などの溶液を同伴して発生する霧状の飛沫)やガスなどが発生する工程が多く、これらに対する安全衛生上の対策として、排気装置が使われています。 排気装置は、排気フード、排気ダクト、ガス洗浄装置、排気ファンなどで構成されています。ガス洗浄装置は、通常、排気を洗浄水で洗浄して大気に放出する湿式洗浄方式が用いられています。 排気ファン
- (6)整流器 整流器は、交流電力を各種の表面処理に適した電圧に下げて直流電力に変換する装置です。従って、トランス(変圧器)、整流体、制御装置などで構成されています。 昔の整流器は、次に示すような構成で、めっきなどの電流調節には、直流電圧を調節することによって行ってきました。 これに対して現在の整流器は、次のようにサイリスターなどの半導体の位相制御によって行われています。
- (4)受変電トランスの無負荷損失 受変電室にはいくつかのトランスがあり、6600ボルトの高圧電力を受電して、200Vや100Vに降圧して工場に電力を供給しています。 しかしこれらは、工場が休止している夜間でも、休日でも、高圧側の入力スイッチを切らない限り、僅かですが電力を消費しています。それが【表1】に示す、トランスの無負荷損失です。
- (3)実量制とは 高圧電力Bより大口の需要家は、従来から使用実績(最大電力)により契約電力が決められてきましたが、それより小口の需要家である高圧電力Aでも、そのような制度が徐々に採用されてきました。それが実量制です。(電力会社との契約の種類はこちら) 高圧電力A契約(契約電力51〜500KW未満)における契約電力は、昔は受変電設備の容量(KVA)に圧縮率を乗じて決定されていました。例えば、
- (2)電力の使われ方 電力が一日あるいは一月にどのような使われ方をしたか知ることは非常に大切なことです。大手の事業所では当然このような電力消費の動向を連続的に把握していますが、中小企業ではそう簡単ではありません。そこで、簡便な方法として、電力量計の消費電力量を1時間毎に記録してその差をみれば、毎時の消費電力が分かります。このようにしてある日の2工場について調べた結果を【図1】、【表1】に示し
- (1)電気料金の仕組み 通常、表面処理の工場で支払う電力料金の内訳は、次のとおりです。 電力料金(円/月)=基本料金(円/KW)+電力量料金(円/KWh)±燃料調整額+消費税(5%) この式の内容をもう少し詳しく説明しましょう。 (1)基本料金 基本料金は、電力会社
- 省資源の項で述べたように、表面処理加工は、その素地となる構造材に美観や耐食性、耐摩耗性などの別の機能を付加して省資源を実現しています。 省エネルギーも同様で、表面処理加工によって、各種の省エネルギー化が図られています。 例えば、自動車などの輸送機械では、軽量化は直ちに燃費向上という省エネルギーにつながります。 車体を構成する鉄板に高強度のものを用いて板厚を薄くするとか、軽量のアルミ
- しかし、出来上がった製品が省資源・省エネ製品であっても、その製造過程で、資源やエネルギーを浪費することは許されません。表面処理工場では、環境保全対策とともに、関連する工程の省資源・省エネルギー対策も行われています。それは次のようなものです。
- 今回は、表面処理と省資源・省エネルギーについて考えてみましょう。