切刃(チップ)の型番について
切刃(チップ)やホルダに記載されている型番は簡単な暗号になっています。読み取り方さえ理解すれば形状、タイプ、サイズなど基本的な情報が分かるようになります。またホルダ側の型番も適応工具が見分けられます。
※ブレーカー記号、チップ材質は各メーカー独自の記号となっています。
切刃(チップ)の型番の見方
ツールホルダ(バイト)の型番について
外径用ホルダ(バイト)の型番の見方 ※内径用・溝入れ用・ねじ切り用ホルダは該当しません。
旋削工具の選び方(ツーリング)
チップ選びのポイント
加工物をどの工具で削るか選択することをツーリング(Tooling)と言います。
その選択はどのように行うのか、基本となるポイントは次のようになります。
機械によって決まること
加工物の図面によって決まること
加工作業を考えることで決まること
加工物の材質によって決まること
それぞれ最適切削条件を設定し切削する
切削条件はチップケースを見れば一目瞭然です。
チップケースに貼ってあるラベルには、ISOによる被削材の区分、適用領域、切削条件が記載されています。
円筒形の金属を加工する場合
金属切削は切りくずを被削材(ワーク)から適切に切り離すところのサイエンスです。旋削加工は、丸棒状の被削材(ワーク)を回転(ターン)させて、切刃(チップ)で、要求形状に削りだすものです。
切削条件
切り込み、送り、切削速度…。その条件を見極めて、円筒型のワークを設計された形状にスムーズに加工します。
■切削速度:(m/分)
切削速度はターニング(旋削)やドリリング(穴あけ)の場合と同様に、主軸速度とカッター径とπ(3.14)を掛けたものを1000で割ることにより得られます。
<仕上面粗度>
■切り込み:(mm)
切り込みは工具の軸方向の切り込み量(切削量)
■送り:(mm)
回転当り刃送り
適用領域はF・M・R
■R:荒切削
大きな切りくず排出量または厳しい加工条件。
大きな切り込みと高い送りの組み合わせ。
刃先の安全性を最優先する加工。
■M:中荒切削
ほとんどの加工、一般的な切り込みと送り。
■F:仕上切削
小さな切り込みと低い送り。
切削抵抗を低く抑えたい加工。
ココミテvol.2より参考