ストリッパガイドブシュは、外観から2タイプに分けられます。ヘッド付き(つば付き)とストレートタイプです。そして摺動部分の変化が加わります。その上に組立方式として、圧入式と接着式に分かれます。接着式は、さらに、ロックタイト接着とデブコン接着に分かれます。デブコン接着はだいぶ少なくなり、ロックタイト接着が主流になっています。圧入方式は難しいものがあります。圧入の締め代が大きくなると、圧入後のブッシュ内径にゆがみがでて、焼き付きなどの原因となったりします。逆に締め代を極力小さくし(静合)、指で押す程度の力で組み込んで、制度を高めることもあります。この場合は穴の加工が難しくなります。
ブシュの形と組込方式を示したものが【図1】と【図2】です。
ストレートタイプの圧入式は、圧入を強くするとガイド径がゆがみ、軽圧入にすると脱落しやすくなることから利用は少ないです。接着方式では、ブシュの外周に溝を加工して接着剤が入りやすくするようにしたものもあります。
【図3】は、摺動部分の変化を示したものです。
基本はプレーンガイドで素材(ベアリング鋼が多い)素地をそのまま摺動面とするものです。焼き付き対策として、摺動面を銅合金でコーティングしたものがあります。
以上は給油して使用します。油を嫌うものでは、固体潤滑剤(二硫化モリブデン)を摺動面に埋め込み、無給油で使うものもあります。給油タイプに比較して、磨耗は早いようです。プレーンガイドは動作が重い(かたい)、焼き付きを起こしやすいなどから、ポストとブシュの間にボールを入れ、転がり接触で使用するものもあります。動きは滑らかで軽くなりますが、偏心荷重には弱くなります。ボールを保持する容器をリテーナと呼びますが、リテーナはストロークのおおよそ1/2動きます。(【図3】にAで示す部分)。
前記したように、ブシュは組み合わせ条件が多く単純な形状をした部品ですが、選択に苦労することがあります。