金型の構造を決める1つの要因にプレートの構成があります。プレートの構成は金型の主要プレートの作り方との関連が大きいです。
内容を【図1】で説明します。
金型を構成するプレートの最大構成(複合金型とゲタ等は除く)は8枚です。
基本構成は
- (1)
- パンチホルダ
- (3)
- パンチプレート
- (5)
- ストリッパプレート
- (6)
- ダイプレート
- (8)
- ダイホルダ
の5枚です。
パンチが大きい場合にはパンチプレート、パンチホルダを省略して、パンチに直接シャンクを取り付けてしまうものもあります。この場合は、ストリッパプレートとダイプレート、及びダイホルダの3枚構成となります。曲げ型等ではストリッパプレートも必要なく2枚構成となることもあります。
しかし、このようなプレート構成は少数派で多くは5枚構成プラスアルファの構成です。プラスアルファ部分はバッキングプレートです。
バッキングプレートはパンチ等のバックアップが主機能ですが、入れ子を固定したり、高さのレベル合わせに使ったり、ときには底突きプレートとしても使います。
パッキングプレートの必要の有無を左右する要因にプレートの形式があります。ソリッドタイプやポケットタイプ、およびヨークタイプは図からわかるようにパッキングを必要としません。この3タイプのプレートの中でも最近はソリッドタイプが多く使われています。残り2つは使われることが少ないです。
インサートタイプはプレート内に別部品(入れ子部品)を組込むため、入れ子部品を固定したりバックアップする必要があり、バッキングプレートが必要になります。
以上の説明からわかるように、インサートタイプのプレートをダイやストリッパプレートに用いる、いわゆる精密型に属する金型がプレート構成が多くなり8枚構成となることが多いです。
プレート構成は少ない方が当然金型を安く作ることができます。金型の使い方(プレス加工数が多い、少ない)や金型精度を判断してプレート構成を決めます。