プラスチック成形金型の部品どうしは、直線運動をしたり、回転運動をしたりして、なんらかの摩擦を発生している関係にあります。摩擦による摩擦抵抗の発生や摩擦熱の発生は、部品の作動状態を左右しますので、摩擦の状態は設計の意図するような状態にあるべきです。摩擦は、少ない方がよい場合(スライドコアの作動やエジェクタピンの作動など)と大きい方がよい場合(パーティングロックセットの場合など)があります。
部品と部品が乾燥している状態での摩擦係数を乾燥摩擦係数といいます。乾燥摩擦係数は、部品の材質の組合せによっておおまかな範囲が知られています。通常は、乾燥摩擦係数は、0.15以上の値となります。
以下に材質の組合せと乾燥摩擦係数の目安を示します。
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