人間が作業する場合の標準動作は17の動作要素の組合せによって表現できることをギルブレス氏は観察によって発見しました。彼の名前を逆にスペルをしたことで「サーブリッグ」 と命名されました。サーブリッグ分析を行うことにより、金型の組み立て調整作業、射出成形作業の動作を分析することができます。分析の結果、避け得る遅れ、探す、位置を正すなどの要素を道具の工夫や作業標準化によって時間を短縮させることができます。
たとえば、いつも使う道具を一体化して手のとどく場所へ吊り下げておくとか、作業治具を作って、位置合わせをしないでも正確な位置に作業できるなど、実現をさせます。
最近の工作機械や成形機は、かなりの部分が自動化されていますが、作業者が行う手作業ではこのような動作分析を十分に行う習慣が薄れてきてしまっているせいで、作業能率が低下している事例を工場見学でよく目にするようになってきました。人間工学を再度学ぶことによって作業効率を高める工夫をすることはデジタル時代においても有効なコストダウン、納期短縮の方法です。
サーブリッグ一覧表
動作要素名 | アルファベット記号 |
---|---|
探す | Sh |
選ぶ | St |
つかむ | G |
運ぶ | TL |
位置を正す | P |
組み合わせる | A |
使う | U |
分解する | DA |
調べる | I |
用意する | PP |
放す | RL |
空手を伸ばす | TE |
保持している | H |
休む | R |
避け得ない遅れ | UD |
避け得る遅れ | AD |
考える | Pn |