ここでは、空気式アクチュエータ用空圧回路のトラブル事例とそれらの対策を解説します。
空気式アクチュエータは電磁弁、速度制御弁などの空圧回路部品を用いて、エアーシリンダの駆動タイミングや速度制御を行います。しかし、空気式アクチュエータは簡便に利用できる長所がある反面、初期設計のまずさや保全の不備により、空圧回路周辺でのトラブルが頻繁に生じています。空圧回路部品も小型化や省電力化の傾向にあり、電磁弁や速度制御弁などの内部構造が精密で複雑かしているため、その対策は重要になっています。下記にトラブル事例と対応策を解説します。
(1)空圧回路の取付位置や方向の不適切について
トラブル内容
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解説
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対策案
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電磁弁トラブル例 (【図1】参照) エアーシリンダの応答性変動(遅れや誤動作) |
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速度制御弁トラブル例
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エアーフィルタトラブル (【図3】参照) エアーフィルタの目詰まりによる圧力損失・流量不足 |
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■用語解説
ドレン・・・・・・空気式アクチュエータや空圧回路、配管内にある水や油水混合液 オイルミスト・・・工場のエネルギー源に使用される空気中に含まれる細かい油の粒子