機械装置などによる操作者等への事故を完全に防止する方法として、人体の各部位が機械類の隙間に入らない寸法で設計製作することが挙げられます。JIS B9711に定められています。
(1)人体部位が押しつぶされることを回避するための最小すきま
機械装置による人体の押しつぶし事故は、次の2種類の機構で生じます。
ア)2個の可動部が向き合って動く機構
イ)1個の可動部が固定部に向かって動く機構
このような機構部の“最小すきま”を次表のように規定することで、押しつぶし事故を回避する機構設計を行うことが推奨されます。
備考
1)この“最小すきま”の規定は、押しつぶしのみに効果があるもので他の危険源(衝撃、引込み、せん断など)には効果はありません。
2)対象者の特徴を考慮する必要がある場合があります。
例:
グローバル環境下での民族的な人体サイズの違い
子供などが危険性に関与する可能性がある場合 など
【図】人体の押しつぶし事故を回避するための最小すきま(単位:mm)(出典:JIS B 9711)
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