自動機や工作機械などの設計者は、機械の設計段階で設計中の機械の危険度合いを自己評価できる能力が必要です。この自己評価能力を育成・向上させるプロセスツールとして、JISの「安全性達成のための反復的プロセス」が有効に活用できます。(JIS B 9702は廃止され、JIS B 9700 (2013)に統合されました。下図は「ステップメソッドによる反復的リスク低減プロセス説明図」の中に統合されています。)
(1)リスクアセスメント
・リスクアセスメントとは、機械類に付随する危険源の審査を統計的方法で実施可能にするための一連の論理的手法です。
・リスクアセスメントは、次の2つの調査で成り立っています。
1)リスク分析
2)リスク評価
・リスクアセスメントの調査結果を受けて、リスク低減の対策行動が取られます。このためリスクアセスメントには「リスク低減の行動」は含まれません。
(2)安全性達成のための反復的プロセス
次の行動プロセスでリスクの分析・評価とリスク低減活動が繰り返され、その結果として、機械類の設計製作過程での安全ノウハウが蓄積できます。
補足1…使用者の特徴(年齢、利き手、身体能力の限界、初心者か?技術者か?、など)を考慮すること