板金加工品の加工条件と精度規格

加工条件

板金加工品は、板厚・材質・形状・穴種毎に加工限界値の設定がございます。
加工限界値を下回った場合加工ができませんのでご注意ください。

板厚 f（穴と曲げの距離） b（穴と断面との距離） h g
SPCC
SPHC		 A5052 SUS304
（2B）		 通し穴 タップ穴 公差付穴曲げと平行な長穴
L曲げ Z・凸
曲げ		 L曲げ Z・凸
曲げ
1.0 － 1.0 2 3 3 5.5 3.5 1 5.5 5.5
1.6 1.5 1.5 2 3.5 3 6 4 1 6 6
2.3 2.0 2.0 2 4.5 3 7 5 1.5 7 7
3.2 3.0 3.0 2 6.5 3 9 7 1.5 9 9
4.5 4.0 4.0 3 7.5 4 11 8（9） 2 11 11
6.0 5.0 5.0 3 14 4 16 15 2.5 16 18

加工条件1

感嘆符T4.0・4.5の曲げと平行な長穴のfは（9）となります。
感嘆符上記加工限界値で寸法指定した場合、穴が変形する可能性があります。

板厚（T） 加工限界（最小値）
SPCC
SPHC		 A5052 SUS304
（2B）		 b
1.0 － 1.0 1.0
1.2 － －
1.6 1.5 1.5
2.3 2.0 2.0 1.5
3.2 3.0 3.0
4.5 － 4.0 2.0
6.0 － － 2.5

加工条件2

精度規格

（1）許容寸法公差

JIS B 0408の金属プレス加工品普通許容差の公差等級：B級を採用。

No. 規格部位 基準寸法 規格値※ 部位例
No.1 曲げなし部※1 6以下 ±0.1 許容寸法公差 部位例1許容寸法公差 部位例2
6を越え30以下 ±0.2
30を越え120以下 ±0.3
120を越え400以下 ±0.5
No.2 曲げ加工部※2 6以下 ±0.3
6を越え30以下 ±0.5
30を越え120以下 ±0.8
120を越え400以下 ±1.2

※1　JSDAS・JSAAS・JSHDSの3タイプは、寸法に関係なく±1.0が保証値となります。
※2　FSLAS・FSLBS・FSMAS・FSDAS・FSSBS・FSMCSの6タイプは、寸法に関係なく±1.0が保証値となります。

（2）曲げ加工仕様

No. 規格部位 規格値 部位例
No.1 曲げ角度公差 ±1.0° 曲げ加工仕様 部位例
No.2 曲げR
板厚 曲げR
SPCC SUS304（2B） r
SPHC A5052
1.0 1.0 1
1.6 1.5 1.5
2.3 2.0 2
3.2 3.0 3
4.5 4.0 4
6.0 5.0 6

（3）曲げによる膨らみ

規格値 部位例
右図箇所に、板厚の15％程度の膨らみ（コブ）ができます 曲げによる膨らみ 部位例

（4）プレスブレーキによるキズの位置と深さ

規格値
 部位例

曲げ加工品はプレスブレーキのブレーキ押さえによるキズが右図の様につきます。
（e・d寸法は目安となります。）

板厚 位置・深さ
SPCC（SPHC） A5052・SUS304 e d
0.8 0.8 3 0.05
1.0 1.0 5 0.1
1.2 1.2 5 0.1
1.6 1.5 6 0.1
2.3 2.0 7.5 0.1
3.2 3.0 10.5 0.2
4.5 4.0 13.5 0.3
6.0 5.0 17 0.5
プレスブレーキによるキズの位置と深さ 部位例

（5）外観

材質別の仕上げ見本となります。（バリの高さは1mm以下となります。また、裏面のキズは保証外となります。）
板金品はタレバン加工となる場合もあります。その場合、以下の外観とは異なります。

板金品レーザー加工時
鉄 アルミ ステンレス
鉄 アルミ ステンレス