厳しい精度が求められる装置では、部品の熱変形による精度誤差を最小にすることが非常に重要になってきます。外観的には気がつかないノウハウとして部品の熱変形防止対策が採用されます。

(1)熱変形を最小化させるための装置設計の原則

a) 高精度を要する部分(例えば、アライメント部周辺など)から熱源を隔離する。
b) 熱の間接的な影響(熱輻射、気流変動による熱分布の乱れなど)を小さくするためにカバーなどで覆う。
c) 熱変形の影響を小さくするため、部品形状や装置構造を対称形状とする。

 しかし、熱圧着装置のヘッド部や自動半田付け装置のヘッド部などは、高温での処理を必要とするため温度変化を避けることは不可能です。

(2)熱圧着装置のヘッド部の熱変形の影響

1) 熱圧着装置のヘッド部が高熱になると、熱変形によりヘッド部周辺の部品が変形し圧着力の分布が不均一になる。
2) 熱源とヘッド部の取り付け状態が変動し、温度分布が不均一となる。
 この様な熱の不安定現象により、圧着接合品質が安定しない状態になる。
3) 熱変形を最小化させる部品加工法と材料の選定
 高温状態で部品の形状精度が維持されていることが必要で、そのための加工法として次の様な加工ノウハウがある。

a) ヘッド構造と同じように組付け、使用条件の高温度に保持した状態で部品加工する。
(例:【写真1】の圧着ベース部品など)
b) 熱変形の影響が極力少なくできる材料(例えば、ゼロデュール、セラミックなど)を採用する。

写真1