色々な印刷技術がものづくりの現場で応用されています。ここでは生産技術としての印刷技術について解説します。
(1)ものづくりの生産技術としての印刷技術
1.模様を描く印刷技術
・ | パソコンの文字の印刷解像度は、dpi(ディーピーアイ:Dot per inch=1インチ当りのドット密度)で表現します。このdpiの数値が高くなるほど高精細な印字ができることを示しています。 |
・ | 模様を描く印刷技術は、位置決め技術と高精細化技術、インク材料技術から成り立っているといえます。 |
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・ | 上の印刷技術を構成する各要素技術の特徴が、高付加価値化を目指す生産技術とマッチングしたために印刷技術は、多岐にわたるハイテク産業で利用されています。 |
・ | 応用事例 |
(1) | 半田付けのフラックス印刷 | |
(2) | 抵抗体などの粘性材料の印刷 | |
(3) | 部分接着のための接着剤塗布印刷 | |
(4) | マイクロレンズアレイ成形用のレジストパターン形成 |
2.広い面積を均一な膜厚で覆う(オーバーコート)印刷技術
・ | 広い面積を均一な膜厚で覆う(オーバーコート)印刷技術は、高精度な印刷膜厚制御技術とインク材料技術から成り立っているといえます。 |
・ | 高精度な印刷膜厚制御は、半導体の絶縁膜や液晶ディスプレイの有機薄膜などの形成技術として活用されています。要求される膜厚精度は数10ナノメーターオーダー(nm=1/1000μm)です。 |
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・ | 応用事例 |
(1) | 半導体の絶縁膜形成 | |
(2) | 接着剤の下地処理のためのプライマー塗布 | |
(3) | 液晶ディスプレイなどの有機多層薄膜構造体の薄膜形成(絶縁膜、配向膜) |