特長
- 接液部は全てステンレス(SUS316L、SUS304)を使用しておりますので、耐食性に優れています。
- 取り付けが容易で、小スペースでの取り付けが可能です。
- 最高使用可能温度は160℃です(液温)。
基本構造
ステンレスパイプの中にニクロム線をマグネシアで充填したヒータです。
取付方法
●液体加熱用シースヒータ(プラグ(PFねじ)ヒータ/フランジ型)の取付
プラグ(PFねじ)型
① 水槽(タンク)のヒータ取付位置を決めφ70~71の穴を開けます。
② プラグヒータ取付用ソケット(型番:MSHTS)を取付穴に差し込み溶接します。(図1)
(ソケットはMSHTTでも使用可能です。)
(図1)
③ 付属のパッキンをねじ部に挿入し、パイプレンチで六角部をつかんで、ヒータを廻し込みます。(図2・図3)
(図2)
(図3)
※締め付け後は、液漏れがないことを確認してください。
フランジ型
① 水槽(タンク)のヒータ取付位置を決めてください。
② JIS−5K−50A鋼管さし込み溶接フランジを鋼管につけ、
水槽(タンク)に溶接してください。(図A)
(図A)
(図B)
③ 付属のパッキンをシース部から挿入し、フランジをM12ボルトとナットにて締結してください。(図B)
※ 締付後は液漏れがないことを確認してください。
④ 結線方法 端子3ヶ所に電線を接続します。(図4)(図C)
(図4)(図C)
●各形状ヒータの取付
① 水槽(タンク)のヒータ取付位置を決めφ17の穴を2ヶ所各種シースヒータのブシュ間ピッチに合わせて開けてください。
② 付属のワッシャとパッキンをねじ部に挿入し取付穴に差し込みます。水槽(タンク)の外側から付属のナットでヒータを固定します。(図5)
(図5)
③ 結線方法 端子2ヶ所に電線を接続します。(図6)
(図6)
※締め付け後は、液漏れがないことを確認してください。
使用上の注意
① ヒータを大気中で空焼きしないでください。火災や断線の原因となります。
② ヒータの端子部に水等がかからないようにしてください。漏電、ショートの原因となります。
③ 長時間使用しますと、ヒータの表面に水垢、炭化物等が付着します。ヒータの断線や腐食の原因となりますので定期的に除去してください。
④ 配線端子の接続は、接触状態に注意して確実に行ってください。
⑤ 電線は耐熱用のものを使用してください。
⑥ 定格電圧(V)以上での使用はしないでください。
⑦ ヒータを被加熱物から外す際は必ず電源を切ってください。また、電源を切った後のヒータには、すぐに触れないでください。
選定方法
① ヒータに必要な熱量(W)を決める。
被加熱物の質量、比熱、上昇温度、及び設定温度までの加熱時間から以下の計算式によって算出します。
効率(η)は、保温、断熱、ヒータの配置等によって異なるため、正確に算出することは難しいですが、一般的には0.2~0.5位が適当です。
●水、油の比熱・比重
物質 | 比重(g/cm3) | 比熱(kcal/kg℃) |
---|---|---|
水 | 1.00 | 1.00 |
潤滑油 | 0.87 | 0.46 |
スピンドル油 | 0.85 | 0.46 |
オリーブ油 | 0.91 | 0.40 |
油は40℃のときの数値です
例)50lの水を50℃にする場合。
(水が20℃で、設定温度までの加熱時間を60分とする。)
※効率を0.5とした。
※電力(電力密度)別昇温時間実測データ、下記参照
②ヒータの本数と1本あたりの熱量(W)を決める。
ヒータの取付方法を決め、合計の熱量が被加熱物に必要な熱量になるように、ヒータの本数と1本あたりの熱量を決めます。
シースヒータの選定
この場合、効率(η)が正確に算出することが難しいため、計算よりも大きい熱量(W)のヒータを選定。
(使用するヒータの長さ(L寸)と使用電圧(V)が適切であるかご確認ください。)
電力(電力密度)別昇温時間実測データ
※使用ヒータ : MSHPW
※被加熱物 : 水(15l)
電力5kW
電力密度7.0W/cm2