金属材料をプラスチックに置き換える手段が材料置換の軽量化技術の典型例です。これまではエンジニアリングプラスチックで金属部分を置き換えることが実施されています。
(1)エンジニアリングプラスチック(Engineering plastics)とは
・耐熱、耐じん性、耐薬品性、耐難燃、耐候性などが高く、寸法安定性と機械的物性を高温でも保持する材料のため構造材に使用できる優れたプラスチック材料をエンジニアリングプラスチックと呼びます。略してエンプラとも呼ばれます。
・PC(ポリカーボネイト)、ABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂)などが代表的な種類です。
(2)エンジニアリングプラスチックの置換事例
・FA自動化部品では、ボールねじのベアリングの循環部で方向転換させるリテーナー部などにエンジニアリングプラスチックが採用されています。
・薬品を使用する装置部分(エッチングプロセス、洗浄など)にもエンプラが多く採用されています。
・温度が変化する部分で高精度を維持させる必要がある部品などにも採用されます。
・デジカメや高級1眼レフの交換レンズボディー部分など軽量化が求められる外装部品などにも採用されます。
・自動車などの軽量化による燃費向上を狙った事例では、ガラスやボディーとの置き換えなどがあります。