プラ型用部品
- [2023/3/1公開] ワイヤー電極線の使用時に発生するトラブルを防ぐ方法や対策をご紹介します。 線くぐりとは 線くぐりを防ぐ方法 線くぐりの解消方法 よくある質問 おすすめ商品 ワイヤー加工関連特集ページ 線くぐりとは 線くぐりとは、ワイヤーを放す過程で線が乱れたり、線に結びができることにより線が上手く繰り出されない状態のことです。 おもな原因は、機械の設置時、機械が緊急停止した際のテンションのゆるみ、保管時が考えられます。 本項では、対策と解消方法をご紹介します。タグ:
- 物質は熱を伝える性質を必ず持っています。熱の伝わり方が良好であってほしい場合と、熱を伝えにくいほうが好ましい場合がありますので、その目的によって材質を選定することが必要です。 プラスチック射出成形金型でも、その部品の用途によって熱伝導率の選定を行って、成形品の保温や冷却、金型部品の冷却や温度維持を適切に管理することが、従来以上に重要な意義をもつ時代になってきました。 プラスチック射出成形金型の場合、溶けた高温状態の樹脂をキャビティ内へ流入させるためには適温の状態にキャビティ表面を保温しなければなりません。そのためには金型内に冷媒あるいは温水、蒸気などを流して、熱伝導で保温を実現しようとします。 また、溶融樹脂がキャビティ内に充填された後には、樹脂から熱を奪い去り、冷却固化をするためにキャビティ表面温度は適正な温度に保持される必要があります。 金型への加温や温度保持をするためには、温度調節機やカートリッジヒーターなどで加温をしなければなりません。そうすると金型自身から放出される熱量を遮断するためには断熱板が効果的であることが理解できると思います。 このように熱伝導を適切に行うためには、素材の熱伝導率が大きく関与することになってきます。タグ:
- プラスチック射出成形金型のキャビティ表面は、樹脂から発生するガスや腐食成分、大気中の水分などで鋼材の表面が酸化して腐食します。一度キャビティの表面が錆びてしまうと、錆を取り除くためには時間と費用がかかってしまいます。キャビティの表面を腐食から守るためには表面処理を施します。大気中には必ず水分が湿度として含まれており、金型や気温の温度変化によって金型表面に結露が生じて、結果的には錆や腐食が発生する原因を作ります。 金型を航空機で搬送する場合などには上空の低温状態から陸上の室温状態へ温度変化することで金型の表面は明らかに結露を生じます。 また、水分が介在することで、金型の部品どうしの間に電位差がある場合には局部電池が形成され、電池の効果によって腐食が進むこともあります。 このような腐食を防止するためには、金属めっきやコーティングを行うと効果的であることが知られています。 表面処理には様々な特徴があり、ケースバイケースで選択されます。 以下に主要なプラスチック射出成形金型用の表面処理とそれにより表面に生成される物質を示します。タグ:
- エンジニアリング・プラスチック(エンプラ)やスーパー・エンプラの中には、キャビティの表面温度が100℃を超える種類の樹脂が増えてきています。 キャビティの表面温度が90℃ぐらいを超えてしまいますと、水(お湯)による温度調節では通常、昇温と温度保持が困難になります。 一般には、下記の手段が採用されます。 (1)油温度調節 油による温度調節は、型板やキャビティに設けられた流路に、循環ポンプから吐出された油が、ジョイントホース経由にて循環することにより、温度を一定に保ちます。一旦、設定温度まで温度が上がってしまいますと、比較的安定した温度維持が可能です。 しかし、温度の立ち上がりには時間を必要とする短所があります。 また、油の取扱いは、やけどの危険性があり、さらに油の後処理が面倒であるといった点も懸念されます。 (2)電気ヒータ 電気ヒータ(カートリッジヒータ)による温度調節は、温度センサ(熱電対等)と併用することにより、温度を一定に保ちます。熱容量が大きいので温度の立ち上がりが早い利点があります。タグ:
- プラスチック成形金型の部品には、炭素鋼をベースとした幅広く特殊鋼が使用されています。炭素鋼系の金属材料の最大の特徴は、焼き入れ処理(Quenching)をすることで、高硬度で強靭な組織を得ることができる点にあります。 炭素鋼が焼き入れできることは、比較的昔から経験的に知られてはいました。(刀鍛冶や刃物、農具類の焼き入れなど)工具類や金型の部品用途として焼き入れをするためには、科学的な根拠や工学的知見が必要で、安定した鋼材の物性を得るために先人たちは、さまざまな実験や研究を行い、今日では優秀な焼き入れ方法が見出されています。 鋼材の焼き入れは、その基本的な手順に加えて、細かなノウハウが存在します。これらのノウハウの適否によって処理された鋼材の硬さや靭性、磨耗に対する寿命などが左右されます。 鋼材の焼き入れに関する留意点としては、以下のようなポイントがあります。タグ:
- 金型の価値(Value)は、「品質(Quality)」と「納期(Delivery)」と「価格(Cost)」の3要素によって決定されます。 この中で、Costは、初期費用(イニシャルコスト)と、維持管理費用(ランニングコスト)から成り立っています。 さらに、初期費用は、下記のような原価構成をしているのが一般的です。 1.原材料費 鋼材、金属材料等の原材料購入費。 2.標準部品購入費 エジェクタピン、スプルーブッシュ等の標準部品の購入費。 3モールドベース購入費 モールドベース及び付属部品、追加工等の購入費。 4.金型設計費 金型の設計にかかる費用。 5.プログラム作成費 NCプログラム作成にかかる費用。 6.機械加工費 切削加工、研削加工、放電加工等の機械加工にかかる費用。 7.表面処理費 めっき、PVDコーティング、エッチング、ブラスト等にかかる費用。 8.仕上げ・組み立て費 磨き、仕上げ、組み立て、調整にかかる費用。タグ:
- 通常、キャビティ・コアは、モールドベースの型板やバッキンクグプレートに締結されますが、その締結方法として代表的な例を紹介します。 【図1】に4種類の事例の説明図を示します。 A.ボルト締結 ボルト締結は、キャビティ・コアにねじ穴やボルト固定穴が、スペース的に設けられる大きさの金型で多用されている方法です。 ねじにより強固に締結することが可能です。パーティング面側からボルト締めする方法と型板裏面側からボルト締めする方法が考えられます。状況により適宜、ボルト締め方向は選択されます。 ねじは、通常メートル並目ねじを使用します。場合によってはメートル細目ねじを使用します。タグ:
- アルゴリズム(algorithm)とは、計算方法のことです。金型設計を行うためには様々な技術項目を検討し、計算し、判断して最終的な設計を完成させます。この一連の設計作業は、単純にステップごとに検討を進めればよいわけではなく、一度検討した結果であっても、別の検討の結果によってはもう一度検討をやりなおさなければならないこともたくさんあり、複雑な計算判断の流れになっています。単純に流れ作業で検討を積み重ねれば終了ではないので、金型設計の技術を身に付けるためには比較的長い習得期間が必要になります。 計算は、利害得失を時間軸、その他の事業との兼ね合い、競争相手との戦略的優劣関係などを総合的に考える必要があります。 以下にプラスチック射出成形金型設計のアルゴリズムを紹介します。タグ:
- プラスチック射出成形金型では、加熱により溶けた樹脂材料、冷却水、圧縮空気、油圧の油、キャビティから排気されるガスなど流体が関与した物理現象がたくさん見られます。 流体とは、水や油だけではなく空気や樹脂も含まれています。流体はエネルギーを持っていますが、流動する途中でエネルギーは摩擦等によって奪われていき、最後には流動することができなくなってしまいます。このような物理現象は、流体力学でかなりのことが解明されています。 今回は、円形の管の中を粘性を持った流体が流れていく場合にどれぐらいの圧力が奪われていくか?(これを圧力損失と言います)について検討してみます。 ある円形断面の管(たとえば、チューブや金型の冷却水孔)があって、ある位置1と位置2の間を流体が流れる際にどれぐらいの圧力が損失するのかを予測する計算式が(式1)です。タグ:
- 炭素鋼(Carbon steel)は、その成分が一緒であっても、熱処理によって硬さや強度、耐衝撃性が大きく変化します。金型部品に求められる性能を発揮させるためには適切な熱処理を行う必要があります。一般的に採用されている炭素鋼の熱処理方法には次のようなものがあります。 1.焼きなまし 焼きなましとは、鉄または鋼の軟化、結晶組織の調整または内部応力の除去になて、適当な温度に加熱した後、ゆっくり冷却する処理のことである。 内部応力の除去または軟化を目的とする場合には適切な温度に加熱し、結晶組織の調整を目的とする場合はAC3変態点+50℃の温度に加熱した後で炉冷または灰冷を行う。 2.焼きならし 炭素鋼をオーステナイト(AC3またはACmより50から100℃高い温度)になるように加熱し、静かな空気中で放冷をする操作である。焼きならしを行うことにより、鋼の歪や内部応力を除去することができる。微細な標準組織とすることができる。 3.焼き入れ 炭素鋼を亜共析鋼の場合にはAC3以上に、過共析鋼の場合にはAC1よりやや高めに加熱し、急冷し、マルテンサイト組織にする操作を焼き入れという。タグ:
- 応力集中は、金型部品に限らずあらゆるジャンルの機械部品において発生しうる現象です。応力集中が起きることで機械部品は一般の設計応力より低い応力で破壊に至る危険があり、想定された機械の性能発揮や安全確保ができなくなる危険があります。 機械設計技術者は、応力集中を回避する手法を身につけていなければなりません。しかし、日本には機械設計技術者の専門的な能力を国家が認証する資格制度が整備されていません。今後、機械設計技術者として社会的責任を背負う青年技術者は、自己の設計品質と技能を自身で証明するためにも、応力集中の怖さと回避策を自らが理解して、実践することを奨励いたします。 応力集中によって発生するリスクは以下のような内容があります。タグ:
- プラスチック射出成形金型部品やボルト、ピン等の機械部品には、引張応力や曲げ応力、せん断応力、ねじり、衝撃応力、疲労など様々な外力が作用します。金型が設計思想の通りにその性能を発揮して、所望の成形品を生産するためには、これらの機械部品は割れたり、破壊したりしないで安心して使える状態に最初から設計をしておかねばなりません。 金型部品の設計では工業力学と材料力学を使って強度計算をするのが一般的です。しかし、金型部品の一部にはピンを通すための穴が開いていたり、段差部分にコーナー部があったりします。経験的に言えることは、これらの穴の縁やコーナー部分に大きな力が作用すると、そこから亀裂(クラック)が発生していることを観察することができます。 機械部品では、穴やコーナー部は破壊の起点になりやすく、そこを補強しておいかないと なりません。 では、なぜ破壊が穴の縁やコーナー部分から始まるのでしょうか? それは、材料力学によって説明をすることができます。 機械部材(板)に貫通穴が開いている場合、この機械部材を両側から引っ張ったと仮定すると、断面に生ずる応力は次の式で表現されます。タグ:
- 大型のモールドベースでは市販の圧延鋼材では対応ができないため、鋳造により鋳物モールドベースを製作します。鋳物は、材料金属を溶解して、砂型等の鋳型で鋳造して製作されます。 鋳物の材料には各種の素材があり、強度や硬さによって選定がなされます。タグ:
- プラスチックマグネットは、磁石の微粒子を熱可塑性樹脂とコンパウンドさせた材料のことで、射出成形加工で磁力を有する成形品を作ることができる。 マグネットは、フェライト系、希土類系の種類がある、磁力、磁力の特性などによって選択されます。 主な磁石は、次の通りです。タグ:
- インサート成形金型は、金属インサート(金属製の端子や接点などの部品のこと)をあらかじめキャビティ内に挿入(インサート)しておいて、金型を閉じて樹脂を射出成形して金属インサートを樹脂で包んだ射出成形品を作るのに用いられます。 成形品にめねじを設けたい場合に、めねじ部は、何回もおねじを付け外しを繰り返すのでねじ山が痛んでしまいます。このような場合に、めねじ部を金属インサートで作っておいて、インサート成形すれば耐久性のある部品を提供することができます。 樹脂は、一般的には電流をほとんど伝えない性質がありますので、金属部分に電流を流し、樹脂部で電流を遮断することで電気回路を形成することができます。この性質を利用した電気部品(リレー、遮断機、コネクター、スイッチなど)が大量に社会で利用されています。タグ: