超音波洗浄機
人の手で除去できない汚れを超音波ですっきり落とします。
特長
- 機械部品・工業製品(板金・鋳物・金型・樹脂成型品)、実験器具の洗浄、脱脂ができます。
- ガラス製品・レンズなどの洗浄、脱脂ができます。
超音波の効果を利用して部品や器具などの洗浄・脱脂および液体の乳化・かくはん・分散をします。
汚れの種類と洗浄剤の選定
- 洗浄効果を最大限発揮させるために洗浄物と汚れの種類に適した(汚れの溶けこみやすい)洗浄剤を選定してください。
- 不適切な洗浄剤は洗浄物にダメージを与える場合があり、洗浄機に対しても影響をおよぼす場合があります。
素材に対する影響をあらかじめ確認してください。
種類 | 特長 | 備考 |
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水・温水 | 脱脂力:なし 無害 |
水溶性フラックスなどの除去 |
不燃性有機溶剤 | 脱脂力:大 引火性なし 廃液処理が必要 |
油性フラックス・加工油などの除去 |
弱アルカリ洗浄液 | 脱脂力:中 引火性なし 廃水処理が必要 |
油性フラックス・加工油などの除去 |
中性洗浄液 | 脱脂力:中 引火性なし 廃水処理が必要 取り扱いが容易 |
加工油などの除去 |
弱酸性洗浄液 | 脱脂力:中 引火性なし 廃水処理が必要 |
器具洗浄など |
炭化水素系洗浄剤 | 脱脂力:大 乾燥性が悪い 引火性あり |
脱脂洗浄 |
豆知識 周波数と汚れ |
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発振周波数は高くなるほど騒音が小さくなり細かな汚れが落ちやすくなり、低くなるほどキャビテーションが発生しやすいため、粒径の大きな汚れに有効です。 キャビテーションとは:超音波により液体に生じた真空の気泡が圧力差で破裂することによりおきる衝撃波を利用して異物をはく離させる作用です。 |
超音波とは
人間の耳に聞こえる音は通常16kHz以下とされています。これ以上の周波数の音波は、通常人間の耳には聞こえません。これを一般に超音波と呼びます。超音波は気体中では減衰しやすく、液体や固体中では良く伝搬する性質を持っています。
汚れの落ちる仕組み
超音波は、空気中よりも液体中の方が良く伝わります。超音波の振動で、水中に目に見えないほどの小さな気泡が、無数に発生します。その気泡がものにあたって壊れるときの衝撃波で、ものに付着した汚れなどを、もぎ取る働きをします。これにより、人間の手で、触れることのできない微細な汚れや、布やブラシ、水流などでは落ちない汚れをスッキリ取り除きます。
【注意事項】
洗浄槽に洗浄液のない状態、極端に水位が低い状態で動作させないでください、故障の原因になります。
ここポイント! |
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・超音波出力は洗浄槽の容量に比例します、洗浄物にあった洗浄槽のサイズをお選びください。 |
ココミテvol.2より参考