シートペーパー・布やすり(研磨布)
製品・部品などの溶接時にできたバリやサビ、汚れを磨きます。
特長
- 鉄・ステンレス・非鉄金属などの製品や材料などの溶接ビード、バリ、サビ、凹凸、黒皮、汚れなどを手作業で削り取ったり磨き落とす際に用います。手作業用で使用しますが、電動サンダーなどのペーパー規格サイズにカットして使用することもできます。
使用方法のバリエーション
・手磨きしやすいサイズに手で縦方向に引き裂いて、二つ折りなどにして使用してください。
・平面研磨であれば、当て木に巻きつけて使用すると作業が楽に行えます。
・細く引き裂けば、手指の通りにくいすき間の裏側などに通し、しごくようにして磨くことも可能です。
・クランプ式サンダーやオービタルサンダーのペーパー規格サイズに合わせてカットすれば、一層効率良く研磨作業を行うことが可能です。
粒度選定の目安
凹凸の激しいサビ落とし
#30~60
軽度のサビ落とし
#80~150
金属素地の荒磨き
#80~150
古い塗料の剥がし
#30~100
金属素地の仕上げ研磨
#180~400
ゴムロールや鏡面仕上げの前処理の表面研磨 #400~
【注意事項】
・水を使っての使用はできません。布面に研磨粒子を付着させる接着材は膠(ゼラチン)であり、湿気や水を含むと研磨性能の低下を招きます。
・高温多湿を避けて保管し、5年を目処に使いきるようにしてください。
ここポイント! |
---|
・磨く対象となる箇所の粗さや、順を追って磨き上げる作業の段階に応じて、適切な粒度(#)を選んでください。 |
ナイロン研磨シート
金属の傷取りから仕上げ研磨まで手作業で行う際に使用します。
特長
- 金属部品や製品の小さなバリ取りや腐食部分の除去など水で洗浄しながらの研磨や、研磨油を使ってのサビ取りやヘアーライン修正、つや消しなどを手作業で行う際に使用します。柔軟性と適度な強度を備えているので凹凸部や曲面研磨も可能です。荒目から細目まで幅広い粒度のものがあるので、荒削りから仕上げ研磨まで広い範囲に対応することができます。使用中目づまりが原因で研磨力が落ちた場合、水洗いすれば目づまりが解消され研磨性能がある程度回復します。
豆知識 |
---|
・粒度=(#) |
ナイロン研磨タワシ
特長
- 鋼材や石材表面の凹凸部、サビ、汚れ、塗装面などをしっかりと磨きたい場合に用います。手でつかんで研磨するのに馴染みやすい大きさとなっており、強度のある不織布を用いているので、タワシのようにゴシゴシ磨く作業に適しています。使用中目づまりが原因で研磨力が落ちた場合、水洗いすれば目づまりが解消され研磨性能がある程度回復します。
金属素材と用途の具体例
金属素材名 | 用途 |
---|---|
アルミ (アルミニウム) |
室内用物干し、ハンガー、脚立、はしご、窓枠(アルミサッシ)、ショッピングカートのフレーム、スーツケース、家具、工具、お寺の釣鐘、自動車タイヤのアルミホイール、トラックの荷台、コンテナ、台所用品 |
ステンレス (鉄とクロムやニッケルの合金) |
室内用物干し、物干し竿、ふとん干し、竿受けアーム、ステンレスハンガー、ピンチハンガー、浴室コーナーラック、浴槽、流し台、台所用品、家具、厨房設備・用具、運搬車本体 |
スチール (鉄、鋼鉄、鋳鉄…) |
ウォーキングステッキキャスターのフレーム、構造用鋼材(鉄骨、柱、門扉、フェンス)、農工器具、機械筐体、機械部品、工具、金型、台所用品、自動車タイヤのスチールホイール、刃物、家具、運搬車本体、荷役金具、ねじ込み管継手、手押し一輪車本体 |
チタン | 中華鍋、刃物、メガネフレーム、カメラ筐体、アクセサリー、印鑑の胴体 |
ブリキ | (スズ・メッキした鋼板)食器(缶詰の缶)、アクセサリー |
トタン | (亜鉛・メッキした鉄板)トタン屋根(トタン板) |
真鍮 | (銅と亜鉛の合金)仏具、金管楽器、模型材料、舞台の小道具、装飾具 |
マグネシウム | (メッキまたは合金用の材料として用いることが主流)スーツケース |
銅 | (メッキまたは合金用の材料として用いることが主流)ブロンズ像、仏具、金管楽器、装飾具、模造地金 |
錫(スズ) | (メッキまたは合金用の材料として用いることが主流)食器、茶道具、神具 |
亜鉛 | (メッキまたは合金用の材料として用いることが主流) |
ニッケル | (メッキまたは合金用の材料として用いることが主流) |
※比較的手のひらに近い面積、あるいはそれ以上の面積を手磨きする際に、一般的に使用することをご想定ください。
【注意事項】
傷がつく恐れがあるため、目立たないところで試してからご使用ください。
ここポイント! |
---|
・サビの度合いや汚れ具合、金属素材などを確認して、また求める仕上げ度合いに応じて粒度(#)を選んでください。 ・条件をメーカーに相談して選ぶこともおすすめします。 |
ココミテvol.2より参考