小型電子部品や精密機械部品などの射出成形加工では、1個取り、2個取り、最大でも4個取り程度で小型モールドベースの金型を使用し、射出成形機の最大型締力も15〜5トンクラスを使用する事例が急速に増えてきています。
成形品が微小化していますので、溶融樹脂の流路であるランナーやスプルーもそれに伴って細くすることが必要です。
過剰な太さのランナーやスプルーは、成形材料を浪費しスクラップを増大させるばかりではなく、成形サイクルの要である冷却時間をいたずらに長くする弊害をもたらします。
このような時代の要請にお応えするために、ミスミでは小型タイプのスプルーブシュを商品化しました。
実際に小型精密部品を射出成形されているお客様からの、数々のヒアリングを基に規格を集約した商品です。
固定側型板へのボルト取り付け穴の周囲には、応力集中を緩和するための補強Rを施してあり、高い射出圧力が瞬時に作用しても、強度を維持できるような工夫がなされています。
スプルー部の内面の面粗度も良好に仕上げてありますので、離型不良の発生も防止できるよう丁寧に仕上げてあります。
コネクター、スイッチ部品、マイクロレンズ、歯車、小型インサート成形品等の金型の使用を想定しています。
なお、本部品を組み付けるに際しましては、モールドベースの取り付け部加工精度や逃げ取りの工夫などを適宜盛り込んで頂けますと、より一層本商品の性能を引き出すことができるものと考えております。(射出成形機や成形材料の種類等によりましてさまざまなノウハウがあるかと思いますので、適宜選択をしてご採用ください。)