機械設備は製作場所から納入先までの移動や、納入後の工場搬入、さらには、レイアウト変更など設置場所の移動があります。このため、移動に便利なキャスタと、設置用アジャスタの選定も重要となってきます。ここではビンゴゲーム自動機を事例にキャスタとアジャスタについて解説します。
(1)キャスタとアジャスタ
キャスタ:
- 機械設備を移動する際に便利な車輪付き支持部品。
- 移動方向変換時の旋回抵抗が小さくなるタイプ、ストッパ機構、振動吸収タイプなどがあります。
- 耐薬品性や防塵性、静音性などの特徴を持つ車輪材質(ゴム、ウレタン、ナイロン)があります。
アジャスタ:
- 機械設備を設置固定する場合、高さの微調整と水平調整のための調整機能付き支持部品。
- キャスタと一体型、アジャスタ単体型があります。
- 防振性能を重視した防振アジャスタもあります。
- 荷重が大きな機械設備に対しては防振マウント(ミスミ:KFJH、KFJM)を採用します。
- 地震時の機械設備の思わぬ移動を回避するため、アジャスタの固定部品(アジャスタ固定プレート)を使用します。
- 小型で軽い機械設備の場合には、シーティングプレートの採用も可能です。
(2)ビンゴゲーム自動機の場合
- 展示会場などで使用するため、頻繁な移設に便利なように旋回抵抗が小さなタイプでナイロン車輪を採用。
- HCFTF型はフレームユニットの搬送用キャスタに適しています。
- 設置場所でアジャスタ長さがキャスタよりわずかに長くなる(キャスタが床につかない)ようにボルト軸を調節し、その後に機構部ベースプレート面の水平調節を、水準器などを用いて行います。