「ばね」は各種機構に組込まれて、ばねそれぞれの役割を演じていますが、目立つ要素部品というより影の役柄という立場です。しかし、信頼性、高速運動性能、小型軽量化、操作性などとの関係が深く、これからの技術進歩においても重要なLCA(ローコストオートメーション)の部品です。
(1)ばねの言葉の起源
・ | 「ばね」の言葉の由来は、[1] 跳ね(はね)の訛りによるもの、[2] 戦国時代のくさりかたびら(鎖帷子)が刀をはね返すことからきたもの、などの説がありますが、はっきりしていないようです。 | |
・ | 「ばね」は英語で「spring:スプリング」。この言葉の元の意味は、春、泉、活力、跳躍などですが、「ばね」部品が持つ機能と関係があるように受け止められます。 |
(2)ばねの機能
ばねには次のような性質があり、この性質を機構部品用ばねとして利用します。
1. | ばね力がかかった時に生じるたわみの量に応じて、ばねには弾性エネルギが蓄えられる。 | |
2. | 1.の蓄えられた弾性エネルギは、外部からの力が少なくなるにしたがい、外に放出される。 | |
3. | ばねに錘を吊るして、その錘に振動を加えると、ばねに固有の値で振動を繰返す。 |
ばねの使用条件による利用法は、下表に整理できます。
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