安全帯
2m以上の高所作業を行う場合に作業者が墜落するのを防止するためのものです。
特長
- 安全帯は着用者の墜落を防止するのに必要な強度を有しており、人体には8kN(約800kg)以下の衝撃になるように作られています。
また落下時に、人体に加わる衝撃を軽減する性能をもっているものもあります。
豆知識 安全帯に関する用語
- 胴ベルト型
- …ベルトを腰だけに装着する安全帯。
- 直接がけ
- …フックを直接構造物にかける方法。
- 1本吊り
- …構造物と作業者がロープ1本でつながっている状態。
- 回しがけ
- …ロープを構造物に回し、8字環にかける方法。
- U字吊り
- …ロープを構造物に回し、フックをベルトのD環にかけてU字になる状態。
- ランヤード
- …フック付ロープや補助ロープの総称。
(同一業者・同一形式・指定された部品のものを組み合わせてください。)
【注意事項】
装備体重が100kg(作業服を着用し、工具などを持った状態)を超える方は通常の安全帯を使用できません。
100kg以上対応の安全帯を使用してください。
使用方法
1本吊り
構造物と作業者がロープ1本でつながっている状態です。
U字吊り
ロープを構造物にまわし、フックをベルトのD環にかけてU字になる状態です。
柱上安全帯
体重を預けて作業するU字吊り状態で使用できる安全帯です。
U字吊り専用
特長
- U字吊り状態で行う作業で、例えば屋内高所での電気工事などに適した安全帯です。(1本吊りは禁止)
1本吊り・U字吊り兼用
特長
- 配電柱・送電鉄塔などへの昇降時の墜落防止と、作業者の身体を安全に保持して作業能率を高めるためにご使用ください。
1本吊り・U字吊り兼用(補助フック付)
特長
- 1本吊りまたはU字吊りでも使用できる機能を備えた伸縮調節器付安全帯です。
1本吊り専用型安全帯
作業中ランヤードには体重をかけず1本吊りで使用する安全帯です。(U字吊り使用は禁止)
フルハーネス型安全帯
特長
- 万一の墜落時、落下した衝撃を全身で、腿や肩のベルトで分散した荷重で受け止め、ダメージを軽減します。また、墜落した姿勢は鉛直方向より30度以内の角度で収まるようになっています。
- 胴ベルト付と胴ベルトなしがありますが、墜落時には胴ベルトがなくても抜け落ちたりしません。
万一の墜落時には、…
- 墜落時の衝撃荷重を分散!
- 救出まで安定した体勢でいられる
- 姿勢制御で頭部のダメージを受けにくくなります
フルハーネス型安全帯
胴ベルト型安全帯
サイズの目安
ハーネス型安全帯は体に合ったものをお選びください。(各ベルトの長さは調節できますが、調節の幅は限られています)
身長と体重だけから適用範囲を推定しています。また、防寒着などの着用時や個人差によっても合わない場合がありますので、あくまでも選定される場合の目安としてお使いください。
豆知識 厚生労働省「第12次労働災害防止計画」
- 厚生労働省より「第12次労働災害防止計画が発表され、建設業の安全対策として人体への衝撃荷重が少ないハーネス型安全帯の普及が掲げられています。
抜粋
(目標)
平成24年と比較して、平成29年までに、重点業種ごとに以下の目標の達成を目指す。
■建設業 労働災害による死亡者の数を20%以上減少させる。
(講ずべき施策) 墜落・転落災害防止対策
ハーネス型の安全帯の普及
- 一般に広く使用されている胴ベルト型の安全帯は、墜落時の身体への衝撃が大きいため、作業性を考慮しつつ、一定条件下でハーネス型の安全帯を義務付ける等、墜落時に衝撃が少ない安全帯を普及させる。
平成25年2月25日策定 3月8日公示
巻き取り式安全帯
特長
- 織ロープ巻き取り式なので、使用しない時はすっきり収納でき邪魔になりません。
ロープ・ストラップ式安全帯
特長
- 建設工事などの一般高所作業で使用するオーソドックスな安全帯です。
常時接続型安全帯(ランヤード2本タイプ)
特長
- フックをかけ替える時の墜落災害をシャットアウトします。U字吊りとして使用できない構造で、「安全帯の規格」違反を防ぎます。
ここポイント!
- 作業環境に合った安全帯を選んでください。
ココミテvol.2より参考