ツーリング工具
工作機械と刃物(先端工具)を連動させるための保持工具です。
特長
- 機械側、刃物側それぞれに規格があり、内容により選定基準が大幅に変わります。
- 適切なツーリングを選ぶことで、加工効率をさらにアップさせることができます。
工作機械の主軸に取り付けるシャンクの規格
<マシニングセンター用>
・BTシャンク(ボトルグリップテーパー)
・HSKシャンク(中空テーパーシャンク、DIN、ISO規格)
<汎用機械用>
・(主にフライス盤・中ぐり盤など)
・NTシャンク(ナショナルテーパー)
・MTシャンク(モールステーパーシャンク)
※ほかには、メーカー独自の呼び称の規格もあります。
豆知識 マシニングセンター(MC)とは |
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工作物の取り替えなしに多種類加工を施すことができる数値制御工作機械です。工具の自動交換装置(ATC, Automatic Tool Changer)により、プログラムに従って主軸に回転工具(ツーリング)が取り付けられ、工作物を加工します。 |
ここポイント! |
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・工作機械の主軸の規格を確認してください。 ・刃物の種類を確認してください。(ドリル、タップなど) ・加工物の形状、材質などを確認してください。 ・使用条件を確認してください。(回転数など) ・マシニングセンター用はプルボルトを汎用機は引ねじを確認してください。 |
ミーリングチャック
主としてはエンドミル加工用ですが、各種刃物をつかむことができ、重切削から軽切削まで幅広く対応できるツーリング工具です。
おもに、溝加工や側面加工に使用します。
特長
- チャッキング部のクランプ力が強く、ボディー剛性があります。
- 規格はφ20、φ32、φ42など刃物の規格により選べます。
ここポイント! |
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・機械主軸の規格を確認してください。 ・マシニングセンター用:BTシャンク、HSKシャンク ・汎用機用:NTシャンク ・把握径・首下長を確認してください。 ・刃物の種類を確認してください。(エンドミル、ドリルなど) ・加工条件を確認してください。(回転数など) ・マシニングセンター用はプルボルト、汎用機用は引ねじを確認してください。 ・インチ目…U5/8×11山、1インチ×8山 ・ミリ目…M16、M24 ※通常、指定の無い場合80%がインチ目となります。 |
ドリルタッパ
直立ボール盤、ラジアルボール盤などで機械主軸と刃物(ドリル・タップ)を保持する工具です。
卓上ボール盤でのタッピング専用工具
逆転装置内蔵型
機械主軸が正転だけのボール盤には、逆転装置内蔵型を使用します。
不逆転型
機械主軸が逆転できるボール盤には、不逆転型を使用します。
※各々、テーパーアーバーが別途必要となります。
ここポイント! |
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・機械主軸のシャンクテーパーを確認してください。 ・タッピングドリル能力を確認してください。 ・本体に合った専用ホルダを選んでください。 |
基準位置測定ツール
マシニングセンターやNCフライスでの加工物の基準位置測定をします。
センタータイプ
特長
- 測定端子が加工物に接触した際、瞬時にランプの点灯やブザーが鳴ることで伝達します。
- 全周数ヵ所(メーカーによる)で確認できる赤いランプが付いています。
- オーバーラン保護機構が付いています。
【注意事項】
切削油がかからないように使用してください。オーバーラン保護機能は付いていますが過度なオーバーランは控えてください。破損につながります。
作業の流れ
(1)加工をする位置を求めるための基準となる位置を決めます。
①→②→③の順に測定し加工位置を決めます。
(2)機械に記憶します。
(3)測定した基準の位置に基づいて本番の切削加工をします。
芯出しバー
特長
- 工作機械のX・Y軸の原点位置を検出します。
【注意事項】
切削油がかからないように使用してください。許容回転数を厳守してください。
ここポイント! |
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・先端径がφ4とφ10のどちらかを選んでください。 |
刃先位置測定ツール
通電方式
内部接点方式
特長
- 刃先位置の基準位置測定に使用します。
ここポイント! |
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・シャンク径はφ20mm、φ32mmが用意されており機械側のツールサイズに応じて選んでください。
・ランプ付きまたはブザー付かを確認してください。 ・通電性のある材料(加工物)に使用できます。 |
ココミテvol.2より参考