磁石

磁気・磁力
磁石のおよぼす力の作用を「磁力」と呼び、その原因を「磁気」と呼びます。そして物質が磁気を帯びることを磁化されたと言います。磁力を表す計量概念には、物理的な「吸引力」(吸着力)と、磁化現象としての「磁界の強さ」(磁束密度)の二通りがあります。

代表的な磁石の材質と特性

代表的な磁石の材質と特性
  • フェライト磁石
    吸着力は20℃を100%とした場合、50℃で85%程、100℃で70%程に、200℃になると40%以下に低下します。
    しかも常温に戻っても元の磁力を回復できなくなります。
  • アルニコ磁石
    3種類の磁性材料の中で温度特性が一番優れています。吸着力は20℃を100%とした場合、100℃で96%程に、200℃で93%程に、300℃になると89%に低下します。製品を構成する他の部材の耐熱温度を無視するとアルニコ磁石の場合、450~500℃まで使用可能です。
  • 希土類磁石
    吸着力は20℃を100%とした場合、100℃で95%程に、200℃になると85%前後に低下します。ネオジウム・鉄(NdFe)系磁石は60℃以上から常温に戻っても元の磁力を回復できない場合があります。サマリウム・コバルト(SmCo)系磁石の温度特性はフェライトより優れていますが、劣化を考慮して、連続使用の場合は150℃が上限です。短時間のスポット的な使用ならば200℃まで可能です。

磁性材料

  フェライト アルニコ 希土類
SmCo系 NdFe系
磁力 △ ○ ◎ ◎
安定性 ○ △ ◎ ◎
耐温度 △ ◎ ○ △
機械的強度 △ ◎ △ ○
コスト ◎(安価) ○(普通) △(高価) △(高価)

◎:優れている ○:普通 △:劣る

磁気単位

残留磁束密度

  • 磁束
    Wbウェーバ(旧単位 Maxwell マックスウェル)
    (1Max=10-8Wb)
  • 磁束密度
    T テスラ (旧単位 G ガウス)(1G=10-4T)

等方性/異方性

磁石材料には、磁化の特性に関して等方性と異方性とがあり、等方性より異方性のほうが強い磁力が出ます。ただし価格も高くなります。磁石材料を磁化する際に、どの方向に磁化しても同じように磁化できるものを等方性磁石といい、特定の方向に磁化するとき最も強く磁化されるものを異方性磁石と言います。

ココミテvol.2より参考