マルチメータとクランプメータの特徴やおすすめ商品をそれぞれご紹介します。
さらに、測定時に知っておくと便利な豆知識もご用意していますので、ぜひご確認ください。
マルチメータ(デジタル・アナログ式)
基本測定機能
交流電圧・直流電圧・直流電流・交流電流・抵抗・ダイオードテスト・静電容量・周波数
デジタル式の特徴
- 面倒なレンジ設定を行う必要がない
- アナログに比べ精度が高い
- 測定値の読み取りに、個人差がなく直読できる
- 電圧レンジの内部抵抗が高いため、半導体回路などの測定に向いている
アナログ式の特徴
- 微妙な値の動きによりアナログ的な変化の様子が判断できる
- 比較的安価である
※機能・特徴はメーカーや機種毎に差異があることがございます。
自動車のバッテリー測定
交流電圧100Vの
コンセントの測定
電池電圧の測定
出典:(株)マザーツール
マルチメータのおすすめ商品
デジタルクランプメータ
基本測定機能
AC電流計:交流電流・交流/直流電圧
AC/DC電流計:交流/直流電流・交流/直流電圧
※機種によってはテスタ機能を搭載した物もあります。
デジタルクランプメータの特徴
テスタは、電線を切断し、回路と直列に接続しますが、クランプメータは、電線をはさむだけで電線を測定することができます。
※機能・特徴はメーカーや機種毎に差異があることがございます
配電盤の交流(AC)
電流測定
自動車バッテリーの
直流(DC)電流測定
出典:(株)マザーツール
クランプメータのおすすめ商品
マルチメータ・クランプメータの上手な使用法
アナログマルチメータの許容差とデジタルマルチメータの確度の違いについて
アナログマルチメータの許容差と、デジタルマルチメータの確度は「測定数値の正確さの仕様」です。
アナログでは、最大目盛値に対する許容差を測定誤差とし、デジタルでは、測定値に対する確度が測定誤差となっています。
- 【 測定例 】
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- アナログマルチメータ
- 交流電圧の許容差は最大目盛値の±5%以内
250VレンジにてAC100Vを測定した場合、許容差は測定値に対して
- デジタルマルチメータ
- 交流電圧の確度は1%±5dgt
400VレンジにてAC100Vを測定した場合、測定誤差は測定値に対して
デジタルマルチメータの数字のばらつきについて
テストリードをつないで短絡させた時の表示が0又は0から±1~3カウントのところで落ち着けば正常です。
デジタルマルチメータは一般的に内部インビーダンスが高く、テストリードをつながないオープン状態では微少なノイズ等を拾い表示が安定しません。
電圧・電流の測定について
電圧を測定する場合は、図1のように電圧計(測定器)を回路に並列に当てれば良いので、回路を変更する必要がありません。
これに対して、電流の測定では図2のように電流計を回路に直列に接続する必要があるので、回路を一度切断しなければなりません。
さらに、測定が終われば、切断した箇所を接続しなおさなければならず、電圧の測定と比べて面倒です。
このため、多くの場合図3のように予め回路に抵抗を接続しておき、その抵抗両端の電圧降下を測定することで、電流の測定に置き換えることが広く行われています。このときの抵抗はシャント抵抗と呼ばれます。
また、大きな電流を感度の高い電流計で測定する場合は、図4のように二つの抵抗を使って電流の通路を二手に分け、その比較と電流計の指示値の積から電流値を算出します。
この方法は、分流器と呼ばれ、マルチメータ・クランプメータ(回路計)などで多用されています。
出典:(株)マザーツール